猿之助事件で劇場版「緊急取調室」が“2度目の災難” 「うちじゃなくて良かった」とホッとしている人も

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東宝が狙った連続ヒット

「キントリ」は全国300館規模での公開予定だった。現在、同じく東宝配給で大ヒット中の劇場版「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(4月28日公開)と同規模といっていい。「TOKYO MER」は今年の実写映画で唯一、興行収入30億円を突破した作品だ。

「『TOKYO MER』から間を開けずにヒット作を連発、という目論見だったのでしょう」

「TOKYO MER」も元々は連ドラだった。21年7月期にTBSの日曜劇場で放送された。一方、「キントリ」は、テレビ朝日で第4シリーズまで放送された。テレ朝のドラマは東映というイメージが強いが……。民放プロデュー-サーは言う。

「テレ朝と東映は資本関係がありますから、結びつきはかなり強く、テレビ局で唯一、東映制作の放送枠があるほどです。『相棒』や『科捜研の女』などの劇場版も東映が制作しました。もっとも東映の場合は、ドラマ版の制作から絡んでいます。『キントリ』のドラマ版に東映は絡んでいなかったので、今回の映画化は東宝から持ち込まれた企画かもしれません。テレ朝としても、東宝のほうがスクリーン数の多いので大ヒットが見込めるという算段があったのでしょう」

 第4シリーズまで放送された人気シリーズであれば、劇場版の客入りも見込める。

「劇場版『キントリ』に10億円以上の制作費をかけたそうですから、それだけの興収が見込めると踏んだのでしょう。それでも今回は公開延期を決断せざるを得なくなった」

 現在、猿之助の出演シーンを他の俳優で撮り直す方向で進んでいるとの報道もある。

「猿之助逮捕の可能性もある中、撮り直しても公開できるかわかりません。また、代役を引き受ける俳優はいるのかといった問題もある。さらに『キントリ』には天海はじめ田中哲司、でんでん、小日向文世など売れっ子も多いので、彼らの再撮スケジュールを合わせるだけでも大変です。もちろん制作費はさらに膨らむわけですから、そう簡単に進むとは思えませんね。それだけに、劇場版に関わらなかった東映の関係者は今、胸をなで下ろしているそうです」

デイリー新潮編集部

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