長野4人惨殺事件、警察が犯した「深刻なミス」とは 「盗聴」被害妄想の息子に銃を持たせた市議会議長にも責任が

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不起訴の可能性も

 鑑定の結果、四人の殺害全てが精神的な問題によって強く導かれていたと判断されれば、心神喪失で不起訴になる可能性もあるという。また起訴されても、心神耗弱となれば最終的に無期懲役への減刑もあり得るのだ。

「鑑定留置の結果を踏まえて心神喪失で不起訴や無罪になった場合、被疑者もしくは被告人には医療観察法が適用されます。刑事的な罪がないとはいえ、そのまま世に出すわけにはいかないので、強制的に精神科に入院することになる。ただし、その期間は長くて3年ほど。治療を受けたのち社会復帰することになります」

“絞首刑は嫌だ”と口にするあたり、ことの重大さは理解しているのだろう。こんな凶悪犯が堂々と銃を持てるのだから、つくづくあべこべな世の中である。

週刊新潮 2023年6月8日号掲載

特集「長野4人惨殺 『猟銃男』をなぜ射殺しなかったか」より

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