暗号資産投資トラブルで「20億円」丸儲け ヤクザに追われ、米国で50万ドルを踏み倒し…笑顔が眩しい「日本人ギャンブラー」はどこへ消えた?

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ヤクザに拉致された

 並行して、集団訴訟も始まったが後の祭りである。これまでに十数人の被害者の相談に乗り、集団訴訟を含む複数の民事訴訟を担当した「あすか法律事務所」の宮野大翔弁護士が語る。

「守秘義務があるため裁判の詳細はお話しできませんが、被害発覚当初はコースケ氏側が弁護士を立てて応訴してきた事件もありました。しかし、時間が経つと、コースケ氏側の会社を訴えても弁護士を立てずに裁判を欠席することが増えました。凍結された口座に残っていた金銭は約2000万円以上ありましたが、被害総額に比べるとごく少額で、被害者の数が多いため口座に対する差押えも競合し、結局一人あたりに分配される弁済額はほんのわずかということが多いです」

 被害者らは警察にも刑事告訴を行ったが、今のところ事件化される気配はないという。こうして、被害者や警察からの追及を逃れたコースケであったが、ウラである“勢力”からの追い込みに悩まされていた。

「コースケとトップリーダーのSはヤクザにさらわれていますよ」

 こう証言するのはある暴力団事情に詳しい関係者である。実はこの騒動の最中に、一部のヤクザや半グレが割って入り、SNSなどを利用して債権者を募集。「代わりに取り立てる」と被害者らを焚きつけ、債権回収に乗り出していたのだ。

「少しでも金を取り返したい被害者の心理に漬け込み、ヤクザはコースケらを恫喝して、手数料8~9割という法外な条件で出資金を回収した。Sは大してお金を持っていなかったが、コースケは数億以上の資産が残っていて結構なシノギになった。あの頃、この界隈は“コースケバブル”と言って盛り上がっていたのです。2億円くらいが反社に流れたのではないか」(同)

ポーカーの負けを踏み倒した?

 ヤクザからの追い込みを恐れてか、その後、コースケはアメリカへ渡った。そして、冒頭で伝えたように何も知らないアメリカ人らとハイレートのポーカー賭博を楽しんでいたのだった。だが、ここでもコースケはトラブルを起こす。

 今年4月9日、アメリカ人の著名なポーカーYouTuberが配信した「告発動画」が世界中のポーカー愛好家たちを騒然とさせた。動画のタイトルは〈ショッキング・ポーカー・スキャンダル 1500万ドルが消えた〉。動画で大きく映し出されていたのは、はちきれんばかりの笑顔でポーカーを楽しむコースケの顔であった。

 アメリカ在住ポーカープレイヤーが解説する。

「動画は、コースケがロサンゼルス界隈のポーカープレイヤーから借りた金を踏み倒して姿を消したことを告発する内容でした。実際に騙されたアメリカ人男性の証言も紹介。最も大きな被害額が16万ドル(約2200万円)、総額で50万ドル(約7000万円)にも及びます」

 YouTube番組内ではコースケの収支はプラスだったが、配信外で行われていたプライベートゲームでは負けが込んでいたようなのだ。複数人から借金を重ねたまま、昨年10月以降、連絡が取れなくなってしまったという。

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