性行為は好きではなかったはずなのに…41歳男性が明かす、恥ずかし過ぎる“人妻との出会い”から家庭崩壊まで

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前編【自身の「覗き見」趣味に悩む41歳男性 原点は幼少時に目撃した母親の“ありえない振る舞い”】からのつづき

 戸川秀顕さん(41歳・仮名=以下同)は、20歳ごろから「覗き見したい」欲求にかられるようになった。原点は幼少時、偶然目撃してしまった母の浮気現場だ。自身の趣味に悩む秀顕さんは、友人と恋人の行為を隠れて観察させてもらうことで、どうにかこうにか折り合いをつけて学生時代をやり過ごした。

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 就職すると彼の欲求はなりをひそめた。一時的な興味に過ぎなかったのだと自分でも感じた。同期の女性と親しくなり、1年後にはつきあうようになった。

「ところが僕は自分が性行為をするのは、あまり好きじゃないんです。彼女とも数回すると飽きてしまった。彼女に飽きたわけじゃなく、行為に飽きる。でもそれじゃ彼女は満足しないですよね。1年足らずでフラれてしまいました」

 仕事にも慣れてきた社会人3年目、また「覗き欲求」がわいてきた。だが社会人にもなって覗きをするわけにはいかない。理性で欲求を抑え込んだものの、ときどき気が変になりそうで苦しくてたまらなかったと彼は言う。風俗店を渡り歩き、自分の欲求を鎮めようとしたが、なかなかおさまらない。

「自分の欲求から目を逸らすために、自宅近くのスポーツクラブに入会しました。10代の少年みたいに、スポーツで体を酷使すれば欲求が減るんじゃないかと思って」

急展開での結婚

 そして出会ったのが、同じく会員の恵未さんだった。平日夜や週末にプールや筋トレのジムで顔を合わせているうちに言葉を交わすようになり、帰りに一緒に食事をとるようになった。ごく自然な成り行きで近づき、つきあうこととなった。

「彼女は2歳年上で、けっこう潔癖なところがありました。私は結婚するまで性的な関係はもちたくないと言っていたので、僕にとっても都合がよかった。僕は性行為に飽きるのが怖かったから……。そのころはいっそ早く結婚してしまったほうがいいとも思っていました。ところが結婚の話をする前に、恵未から誘われて関係を持ったんです。彼女は『結婚するまではと思っていたけど、私、あなたのことが好きでたまらないの』と言われて、断る理由が見当たらなかったんです(笑)」

 その1回で彼女は妊娠、彼にとっては結婚する理由ができた。結婚して家族ができ、責任感が増せば自分の嗜癖だけにとらわれているわけにはいかなくなると彼は思った。

「彼女の両親は離婚していて、彼女は母親とふたり暮らし。僕らは彼女の実家近くに住むことにしました。僕のほうは両親に結婚すると連絡すると、父から『わかった。ただ、こっちはちょっと揉めているから顔合わせはあとにしてほしい』と言われました。いったいどういうことなのと尋ねると、父は言いよどんでしまって。もう僕も大人だから何を聞いても驚かないよと言ったら、母の浮気が相手の家庭にバレて、先方の奥さんが家に乗り込んできて刃物を振り回したりして大騒ぎになった、と。やっぱりそういうことになったかとガッカリしましたね。ただその一件で、子どものころの母のことが心をよぎって苦しくなったけど、母への諦めがついたような気もしました。それでも父には離婚する意志がないのが不思議でもありましたが」

 まずは自分の基礎を固めようと考え、彼は婚姻届を提出した。恵未さんと一緒に「ちゃんとした家庭を築く」と彼は心に固く誓った。

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