自身の「覗き見」趣味に悩む41歳男性 原点は幼少時に目撃した母親の“ありえない振る舞い”
いつか捕まる…友だちに相談すると
「その後、母の浮気のことはどういう決着がついたのかわかりませんが、気づいたら隣は引っ越していきました。のちのち、隣の家は離婚したとも聞きました。あの日のことは夢か幻かという状態だったけど、少なくとも僕の心には傷が残った。大人になって客観的に見ると、母は妙に色っぽいところがあると理解したし、小さな村だから妙な噂もいろいろあったけど、父はどう思っていたのだろうというのも不思議でしたね」
秀顕さんは、親戚の家に寄宿して高校に通ったので親と過ごした期間は短かった。あの一件があったから早く母親と離れたい気持ちもあったのだという。それなのに大学生になってから、脳に刻まれた記憶によるものなのか、「覗きたい欲求」にかられるようになったのだ。
「こんなことをしていたらいつか捕まる。そう思ったので、当時、親しくしていた男友だちに相談したんです。そうしたら彼が、『オレと彼女を覗いてもいい』と言ってくれた。彼も変わってますよね。むしろ覗かれたい欲求があるんだと言ってました。彼のアパートの押し入れに潜んで、彼と彼女のむつみごとを、ときどき堪能させてもらいました。言いようのない興奮と幸福感に包まれましたね」
昔から「出歯亀」だの「覗き」だのと言われていたが、現代では単なる「趣味や性癖」と片づけられないようだ。見知らぬ人の裸や衣服を脱ぐ行為、または他の人の性行為を見ることに強い性的嗜好を有することを窃視症といい、それによって日常生活に支障が生じる場合、窃視障害といって精神医学的障害のひとつとなる。
永井荷風は自らが経営する遊郭で押し入れに小さな穴を開けて客の行為を覗き見していたらしい。
後編【性行為は好きではなかったはずなのに…41歳男性が明かす、恥ずかし過ぎる“人妻との出会い”から家庭崩壊まで】へつづく
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