「そんな年には見えないね」はアウト、「奥さん」「ご主人」もNG! 「老害」と呼ばれてしまう言葉を紹介
自分の株を下げる一言
●いい年になっても結婚しない息子に、冗談めかして「お前、まさかゲイじゃないだろうな」と尋ねる
→実際にゲイだった場合、こんな大事なことを父親に冗談めかして言われたら、どんなに悲しいことか。ゲイじゃなかったとしても、全世界のゲイに失礼です。周りにほかの家族がいたとしたら、父親の言葉からにじみ出る、あまりに時代遅れの差別意識に、さぞ幻滅するでしょう。
●何かの拍子に女性の年齢を知って「えっ、40代なの。とてもそうは見えないね」と力説する
→こうしたフレーズも、ひと昔前までは「当然のマナー」でした。しかし、今の40代以下の世代には、「若く見えると言っておけば喜ぶと思っている感覚」を憎む人が少なからずいます。30代に見える女性に「年女なんです」と言われて、反射的に「24歳だね」と答えるのも危険。ほぼ間違いなく「このクソオヤジが」とゲンナリされるでしょう。
●居酒屋などで、店員さんに「おい、にいちゃん」「ねえちゃん、ねえちゃん」と強気な口調で声をかける
→この調子で何の問題もなかった時代もあります。しかし、その感覚は令和では通用しません。今は店員さんに対して、横柄とまでいかなくても、強気な態度を取るのは「みっともないこと」という意識が高まっています。こうした声のかけ方は店員さんに対してだけでなく、一緒にいる人にも、恥ずかしい思いをさせるという点で失礼。何より、自分の株を一気に下げてしまいます。
「老害の象徴」にされてしまう言葉
●世代間ギャップの話題になって「ハラスメントだのなんだのと、面倒な世の中になったな」と嘆く
→おじさん同士で言い合っている分には、その認識の是非はともかく、まあ害はありません。しかし、若い世代の前で口にすると、激しくヒンシュクを買います。自分に嫌な思いをさせた「旧世代の代表」にされたり、「老害の象徴」にされたりしてしまうでしょう。
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世代間ギャップから生まれる失礼に限っても、まだまだ挙げればキリがありません。世に失礼の種は尽きまじ、です。
失礼に敏感な人は、他人の気持ちに敏感な人です。失礼を多角的に捉えることは、人間関係を豊かにする基本であり王道です。拙著『失礼な一言』を踏み台にして、あなたの「失礼力」を成長させてください。
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