ミスチル“桜井和寿”が憧れた伝説のボーカリスト「ROGUE・奥野敦士」 “車イス”で駆け抜けた「不屈のライブ」10年の軌跡

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「群馬が生んだ三大ロックバンド」

「群馬にある病院の病室まで“桜井君”が会いに来てくれたんだよね。両手に紙袋を抱えてさ。紙袋の中には、オレたちのバンドのCDが全部入ってた」

 そう振り返るのはロックバンド「ROGUE」のボーカリスト・奥野敦士(59)。“桜井君”とは、日本を代表するバンド「Mr.Children」のボーカリスト兼ギタリストである桜井和寿(53)のことだ。

 二人が初めて出会ったのは2012年。不慮の事故で半身不随となって入院中だった奥野のもとを桜井が訪ねてきたという。

 ROGUEは、ともに群馬県前橋市出身の奥野とギタリストの香川誠(60)が中心となり、1982年に結成された。1990年に解散するまで、日本武道館での単独ライブを成功させるなど、「BOØWY」「BUCK-TICK」と並ぶ“群馬が生んだ三大ロックバンド”と呼ばれるほどカリスマ的な人気を誇った。

「聞けば桜井君は、中高生の頃にROGUEの楽曲をコピーしていたんだって。オレはそんなこと全然知らなかったけど、嬉しかったよ」

 この桜井の訪問がひとつの契機となり、長い間、“声”を失っていた伝説のロックバンドが再始動することになる――。

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