「シン・仮面ライダー」密着ドキュメンタリー、劇場公開がお蔵入りの理由とは? 「庵野さんサイドの申し出」
殺伐とした現場
「ドキュメント『シン・仮面ライダー』」と題されたその番組について、映画業界の関係者が言う。
「現場の迷走ぶりが際立っていました。アクションシーンで庵野監督からの無茶な指示に俳優や殺陣を担当するスタッフが戸惑い、現場が殺伐としていく様子が映し出されていたのです」
庵野監督は殺陣については素人。にもかかわらず、現場では予定にない殺陣の撮影が組み込まれるなど混乱が生じ、主演の池松壮亮が「どうせやり直しでしょ」と愚痴を呟くシーンも……。
監督の厳しいやり方には「パワハラまがいのダメ出しでは」という視聴者の声もネットで飛び交った。
この関係者が続ける。
「当初、東映はこの番組をもとにさらに素材をプラスして、劇場公開することも視野に入れていました。NHKの番組の映像素材は東映サイドが現場で撮影したものですから、そうしたことも可能だったんです。しかし、NHKのドキュメンタリー放送後、劇場公開するという話は突如ナシになってしまったのです」
なぜお蔵入りに?
お蔵入りの理由は何なのか。東映と庵野監督が社長を務める株式会社カラーに問い合わせると、連名で回答が寄せられた。
「当初、劇場公開も視野に入れた撮影現場のドキュメンタリー企画が進行しておりました。その後、TV番組として(中略)成立しましたため、劇場公開は見送ることにいたしました」
ただし、実際のところを先の関係者が明かすには、
「庵野さんサイドの申し出により、公開はなくなったと聞きました。ネットでの批判が辛辣だったり、興行収入が悪かったことが影響したのかもしれません」
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