一流アスリートSP、同性婚カップル登場も……「新婚さんいらっしゃい!」放送開始53年目でぶち当たる壁

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 1971年1月にスタートし、放送53年目に入った「新婚さんいらっしゃい!」(テレビ朝日系列/ABCテレビ制作)が今、攻めている。5月28日の放送は“オリンピック秘話メダリスト大集合!一流アスリートSP”で1時間に拡大。6月4日の放送では同性婚カップルが登場すると話題になっている。ところが、プロの見方はまったく違って……。

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「新婚さんいらっしゃい!」は日曜昼12時55分からの30分番組で、公募などで選ばれた新婚カップルがスタジオに登場し、なれそめや新婚生活のエピソードなどを聞き出して爆笑を生む、視聴者参加型のトーク番組だ。

 5月28日放送の“一流アスリートSP”では、タレントのおのののか(31)と競泳日本代表の塩浦慎理(31)夫婦、女子レスリング・リオ五輪金メダリストの登坂絵莉(29)と総合格闘家の倉本一真(36)夫婦、そしてスポーツクライミングの楢崎智亜(26)と野口啓代(34)夫婦をゲストに迎え、番組を1時間に拡大して放送した。なかなか豪華なゲストだ。ところが、民放ディレクターの見方は異なる。

「1時間スペシャルだからこそ、有名人夫婦で勝負したのでしょう。有名人のほうが華やかでスペシャルっぽいという狙いの裏に、素人夫婦では1時間は持たないという考えもあったと思いますね。これまでも海外で収録したり、年末に総集編を放送するなどスペシャル企画はありました。しかし、有名人夫婦に頼ったところに、番組継続の危機を感じました」

「新婚さんいらっしゃい!」は、番組タイトルにもある「いらっしゃ~い!」が持ちネタだった桂文枝(79=旧名:桂三枝)が初回から司会を務め、新婚さんのエピソードに呆気にとられたときに出る“イスこけ”も名物だった。2015年には同一司会者によるトーク番組の最長放送としてギネスにも登録された。

文枝が勇退

 だが、文枝は22年3月27日放送分をもって勇退。同時に、12年からアシスタントを務めていた山瀬まみ(53)も番組を卒業した。

「文枝さんの代名詞と言っていい番組でしたが、近年は“若いカップルの話を聞くのは無理がある”と引き際を考えていたそうです。その文枝さんに加え、いいコンビを組んでいた山瀬も降りるというので、当初は打ち切りもあり得ると言われていました。それでも、文枝さんと同じ吉本興業所属の藤井隆(51)と山瀬と同じホリプロ所属の井上咲楽(23)を新司会者にして、番組は継続することになりました」

 司会コンビは一気に30歳近く若返った。

「ところが、視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は現在、世帯で3%台、個人で2%前後と、文枝・山瀬コンビのころより世帯で2~4ポイント、個人で1~2ポイントほど落ちてしまいました」

 確かにリニューアル直後は藤井にも堅さがあったが、今はそうでもない。“イスこけ”だって継承しているのに。

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