「ワクチンのネガティブな情報は出さない暗黙の了解が」 NHK「ニュースウオッチ9」の“捏造”疑惑

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「人間の尊厳にかかわる問題」

 NHKに取材を申し込むと、次のように回答した。

「取材・制作の詳しい過程をさらに確認し、問題点を洗い出した上で再発防止策を徹底し、信頼回復に努めます」

『ワクチンの境界―権力と倫理の力学』(アメージング出版)の著者で神戸大学大学院経営学研究科教授の國部克彦氏はこう話す。

「NHKは“適切な伝え方ではなかった”と謝罪していますが、どうしてそういうことになったのかという理由の説明を全くしていない。原因はミスなのか、ミスじゃないのか。ミスじゃないなら意図的な改ざんですが、だとしたらなぜそうなったのか、全く説明がない。今回の問題を検証する責任がNHKにあることは言うまでもありません」

 元上智大学教授で法学者の田島泰彦氏も、

「放送法第4条は“報道は事実をまげないですること”と定めていますが、今回の件はこれに違反している可能性があります」

 と指摘した上で次のように苦言を呈す。

「ワクチンによって亡くなることと、コロナで亡くなることを同列に扱うことは、事実の基本の点で到底許されず、死の伝え方いかんは人間の尊厳に関わる問題です。そこを歪曲し報じたことは、報道機関として致命的な問題であるのは間違いありません」

 さらに続けて、

「NHKは“ワクチン死”を隠したかったのではないか、と疑わざるを得ません。ワクチン被害の問題をタブー視し政府に忖度したからこそ、コロナ死の扱いにすり替えたのではないか。もし番組上層部にそうした意図があったなら、まさにゆゆしき重大な問題。受信料を支払っている視聴者に対する背信行為であり、謝罪だけで済ますのは許されません。報道自体の徹底的な検証と丁寧な説明がNHKに強く求められます」

 NHKに「問題を放置する」という選択肢はない。

週刊新潮 2023年6月1日号掲載

特集「専門家からは『放送法違反』の声 NHKが『ワクチン死』を『コロナ死』にすり替えた“ニュースの裏側”」より

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