市川猿之助、知られざる「供述」の全内容が判明 「死への恐怖はない」「自殺は悪いことではない」
3時間半の家族会議の中身
前代未聞の「心中事件」から約2週間が経過。未だ病床にある市川猿之助(47)に対し、警視庁捜査1課は断続的に聴取を続けている。そこで猿之助が語ったのは独自の死生観だった。猿之助の供述の全容と捜査の現状に迫る。
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【写真11枚】29年前、慶応大1年生だった猿之助。やはり現在とは雰囲気が全く違う
5月18日に病院に搬送された直後から行われている猿之助に対する警視庁の聴取。捜査関係者によると、
「5月24日には本格的に聴取したが、猿之助の話は重要なところであまりブレていない」
猿之助は一体、警察に何を語り、どんな思いを吐露しているのか。「週刊新潮」はその供述内容の詳細をつかんだ。例えば、事件前日のことについては次のように話している。
〈午後4時半から家族での話し合いを始めました。結論が出たのは午後8時のことでした〉
父親の市川段四郎(76)は末期がんで要介護状態。〈話し合い〉は主に母親の延子さん(75)と猿之助の間で進められたのだろう。
猿之助を悩ませていたのは翌日発売となる「女性セブン」の記事。その記事のタイトルは
「歌舞伎激震の性被害! 市川猿之助 コロナ拡散濃厚セクハラ」というものだった。
猿之助の供述はこう続く。
〈こんなことを書かれたら、もう生きていても意味がない。家族みんなで死のう、ということになりました〉
5月18日午前10時過ぎ、自宅の半地下の部屋にあるクローゼット内で、意識朦朧(もうろう)とした猿之助を発見したのは40代の男性マネージャーと、60代の女性マネージャーである。
「女性マネージャーは『女性セブン』の記事が出る影響でマスコミが集まってきていないかを確認するために自宅を訪れた。で、猿之助と連絡が取れないのを不審に思い、中に入ったのです」(捜査関係者)
〈そこで首を吊りました〉
また、猿之助は聴取の中で独自の死生観についても明かしている。
〈私たち親子は仏教の天台宗の敬虔(けいけん)な信徒で、死に対する恐怖はありません。自殺が悪いことだとは考えていません。私たちは輪廻転生を信じています。生まれ変わりはある、と本気で考えています〉
さらに、猿之助は自らの人生の総括もしていた。
〈ラスベガスのカジノに行って大儲けしたこともあるし、私はツイていた。とても良い人生だった。思い残すことは何もない〉
そして、注目を集めている心中方法についてはこう供述した。
〈一番楽に死ねる方法は何かと家族と考えた末、薬がいい、ということになりました。そこで、自宅にあった睡眠薬をそれぞれ飲み、横になりました。父と母が息をしていないのを確認してから、下に降りていき、そこで首を吊りました〉
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