長野「4人殺害」事件 地元紙が報じた両親の”肉声”から「特殊な親子関係」が浮き彫りに 専門家が指摘する「見過ごされたサイン」
東海大学に進学
「東京家族ラボ」を主宰する家族問題評論家の池内ひろ美氏の指摘だ。
「自分の子供がADHD(注意欠如・多動性障害)の可能性を指摘されたことを意味するため、一般論としてはこの時点で両親は専門医などに相談して、子供との適切な接し方を学ぶ機会を得たはずでした。しかし親の側で“子供はそんなもの”と勝手に結論を出して、問題と真正面から向き合うことを避けるケースは現実に多く、それが子供の成長やコミュニケーション能力の形成にマイナスとなるケースは少なくない。最新の研究では“人格が形成されるのは8歳頃”とされ、幼少期の子供に対しては本来、親は特に注意深く観察する必要があります」
青木容疑者は小学校に進むと、父親の勧めで少年野球を始めるが〈あまり熱心に打ち込むことはなかった〉という。中学では成績が学年上位を誇ったが、高校に入ると〈3年間友達はいなかった〉とされ、笑顔も消えていったという。
長野市内の予備校で1浪した後、青木容疑者は東海大学に進学。実家を出て神奈川県内の寮で新生活をスタートさせるが、周囲に馴染めず、ほどなく都内のアパートでひとり暮らしを始めた。そして、この頃から〈電話しても連絡がつかなくなり、心配した両親が上京して様子を見に行くと、青木容疑者は「大学の仲間からぼっちとばかにされている」と話した〉という。
しかし“異変”はこれだけにとどまらなかった。
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