首位独走「岡田阪神」を支える“守護神潰し”の神髄は四球にあり

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失投なんか来ない、得意球を狙え!

「岡田監督の打撃指示は独特なんです。対戦投手の得意球ではなく、甘い失投を狙わせるのが一般的ですが、岡田監督は違います。毎回ではありませんが、『失投なんか来ない』と言って、その得意球を狙っていけと言うんです」(チーム関係者)

 対戦チームの守護神を叩いてきた勝因は、そんな独特の発想にもあるようだ。

 首位での交流戦突入が決まったものの、岡田監督は「巨人浮上」を早くから予想していたという。しかし、2000年以降で調べた限り、阪神、巨人の両方がAクラスとなったのは、8回。両チームでV争いをしたことがない。一方が強くて、もう一方は弱いの図式だ。13年と14年は「1位巨人、2位阪神」だが、ゲーム差が離れているので、巨人独走だったとも解釈できる。

 意外な(?)一面もある。岡田監督は午前中に球場入りすることも多いが、試合前練習が始まる午後4時過ぎまでの間、監督室にこもっているそうだ。球団の支給品だが、「iPad」でファーム戦やパ・リーグの試合を見ている。

「二軍戦選手の状態や、スコアラーがまとめてきたパ・リーグ球団のデータをただ読むだけではなく、iPad観戦した感想も伝えるなど意見交換もしています」(前出・関係者)

 失礼ながら初老でネット機器を短期間で使いこなしたのには、周囲も驚いていたという。

 宿敵・原監督との因縁だが、阪神、巨人のどちらかが新監督を迎えたシーズンは、00年以降は全て巨人のほうが順位が上。“ダブル新監督”となったのは、02、04、19年の3回だが、こちらも巨人のほうが順位が上だった。

 しかし、「岡田監督対原監督」に置き換えてみると、22年までは35勝34敗1分けで、岡田監督が勝っている。オリックス時代の交流戦をあわせると、41勝41敗1分けとなり、ここに、今季の阪神6勝2敗が加わるので、阪神優勢となる。

「守護神叩き」で残っているのは、巨人・大勢だ。トラが首位戦線を快走していけるかどうかは、原監督の懐刀でもある大勢を叩けるかどうかに掛かっているようだ。

デイリー新潮編集部

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