まき割り用のおのでメッタ打ちにされた「片岡仁左衛門」一家… 血塗られた「梨園の暗黒事件史」

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 出雲阿国が京都・四条河原の仮設舞台で披露した“かぶき踊り”に、民衆が大喝采を送ってから400年余り。絢爛豪華な芝居で観客を魅了してきた歌舞伎の世界だが、一方で、その歴史は名優たちが流した血にまみれてきたともいえる。

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 市川團十郎といえば、最も有名な名跡である。歌舞伎における“荒事芸”を完成させた功績で名高い初代團十郎は、元禄歌舞伎を代表する役者だが、1704年、45歳のときに悲劇が起きる。

「公演中に大見得を切っていたところ、舞台に上がった役者に突然脇腹を刺され、殺されてしまいました。...

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