「栗山に代われ!」のヤジに、原辰徳監督が示した反応とは? 対阪神3連敗にみる「岡田監督との優劣」と「退任Xデー」

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スコア以上に大きい“監督の差”

 プロ野球巨人は交流戦前のリーグ戦最後の5月28日、甲子園で首位阪神に3連戦3連敗を喫した。阪神とは9ゲーム差の4位で、3年ぶりのペナント奪回に向けては“危険水域”に突入したと言える。

 同30日には不得手にしてきた交流戦が開幕。期間中は同一リーグのチームとの対戦がないため、同一リーグ間のゲーム差が大きく変動しやすい。巨人は交流戦で頂点がさらに遠のけば、原辰徳監督(64)の進退問題が再浮上しそうだ。

 阪神との3連戦のスコアは1-2、2-3、1-4と数字だけ見ると、僅差だった。しかし、さる元NPB球団監督は言下に否定する。

「巨人は阪神と得点差以上に、大きな差があると感じた。投打の戦力バランスのほかに、監督のマネジメント力でも後れを取っている。岡田(彰布)監督は先を見据え、選手の無理使いを避けつつ三つ勝ったが、原監督は三つ勝ちにいって三つ落とした印象。今後は阪神に故障者が続出でもしない限り、ゲーム差はますます広がっていくのではないか」

 元監督はこの3連戦でバッテリーの起用法に、両監督の采配力の差を見て取った。

 まずは投手で、1戦目にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で右腕に蓄積した疲労で開幕早々に離脱した湯浅京己を、2-1と逆転した直後の八回に復帰登板させた。

「岡田監督は当初、クローザー湯浅を構想していたが、いきなり頓挫して離脱の間は岩崎(優)らが代役を務めた。まずは九回ではなく、八回からスタートさせた。余計に重圧がかかる復帰戦で、セーブに失敗する最悪の可能性を回避したのだと思う」

 湯浅をクローザーとして送り込んだのは3戦目、3点リードと余裕を持っての九回だった。

「2戦目は休ませて連投を避けた上で、2度目の登板、十分に開いた点差でクローザー復帰へとソフトランディング(軟着陸)させた。投手の起用が不明瞭で、開幕から勝ちパターンの確立ができなかった原監督の継投の手腕とは対照的に感じた」

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