「プーチンを揶揄」「ロシア軍をナチスドイツになぞらえ…」 ロシアのジョーク「アネクドート」から読み解く本当の民意

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自虐ジョークも

 アネクドートの投稿サイトで目に付くのは、プーチンやロシア軍へのあざけりだ。戦争は短期決戦で終わるという楽観論はすぐに消え、1年以上たった今も、ロシア軍は苦戦を強いられ、泥沼の戦いが続く。想定外への自虐ジョークも溢れている。

 ロシア政府が遂にNATO加盟を申請した。

 ウクライナから自国の安全を守るためだ。

 ロシアの将軍が戦場で意識不明に陥り、1年後に回復した。側近の将校が話しかけた。

「将軍、大統領がウクライナ侵攻を命令し、実質的にNATOとの闘いになり、これまでに10万人が戦死し、戦闘車両5千両、軍艦や戦闘機多数を失いました」

「それは恐ろしい。それでNATOの損害は?」

「NATO軍はまだ介入していません」

 プーチンは昨年秋ごろから、この戦争はウクライナとの戦争ではなく、背後に控えるNATOとの戦いだと主張するようになった。2月の年次教書演説では、「この戦争は西側が始めた」と支離滅裂な発言をした。格下のウクライナより、NATOとの戦争と位置付けることで、国民の危機感を高める狙いのようだ。

兵力不足も国民にはお見通し

 しかし、大義名分のない戦争に駆り出されるロシア兵の士気は低く、兵器や銃弾も不足。欧米メディアでは、死傷者は20万人近いと報じられた。

 兵力不足に陥ったプーチン政権は30万人の部分動員を発動したり、イランや北朝鮮に武器援助を要請したり、なりふり構わぬ対応に出ている。

 その辺りの現実も、国民はとうにお見通しだ。

 プーチン大統領の国民とのテレビ対話で、シングルマザーが質問に立った。

「私には2人の息子がいます。子育てで国に何を期待すればいいでしょう」

「2通の召集令状だ」

 父親が、軍に動員された息子に電話した。

「キエフは確保したのか」

「まだです」

「ハリコフは?」

「まだです」

「では、ウクライナで何を確保したのだ」

「テレビ、冷蔵庫、高級ワイン、パソコン、靴下、下着……」

 問=ロシア軍のウクライナ侵攻を内心、喜んでいる国はどこか?

 答=ドイツだ。ナチスの記憶が薄れるからだ。

 プーチンの女性関係に引っ掛けたアネクドートもある。

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