「ダイアナ妃の悲劇」を彷彿も事態は二転三転 ヘンリー王子とメーガン妃は“あわや大惨事のカーチェイス”に遭遇したのか

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メディアも受け止め方に困っている?

 追跡中に撮影された写真や映像は、すでに一部が公開されているようだ。「バックグリッドUSA」が声明で言及した「イエローキャブの中でほほ笑む メーガン妃のカット」らしきものも確認できる。このほかにも、ヘンリー王子夫妻側にとってありがたくない内容が多い。

 警護スタッフの男性が、パパラッチに怒鳴りつける場面の動画がある。ただしよく見ると、警護車の一台が路上で大胆にも斜めに停車し、他車の通行を妨げているようだ。しかも、駆け付けた市警は状況を把握しておらず、「どうしたの?」とパパラッチに尋ねる始末である。

 イエローキャブの中も、なかなか微妙な状況である。前述の「ほほ笑むメーガン妃のカット」もたしかにそう見えるし、別のカットではヘンリー王子がスマートフォンを構えている。一部のメディアはなにかを匂わせるように、昨年公開のNetflixドキュメンタリー「ハリー&メーガン」でヘンリー王子夫妻のスマートフォン撮影動画が使われていたことに言及した。

 とはいえ、この騒動を「誇張」とストレートに批判するメディアはさほど多くない。停車中のイエローキャブを収めた別の動画には、車内に向けて光り続けるフラッシュなど、ダイアナ妃の最期を想起させる要素も多い。ヘンリー王子がここまで近い状況に直面したことは、さすがに多くないだろう。一部のメディアからは、ヘンリー王子の心境を思いやる一定の配慮や、「なぜ米国でそんなことをしているのか」と嘆くニュアンスが伝わる。

 またこの騒動は、詳細な捜査と検証が行われるという見方もある。パパラッチの是非やセレブのプライバシーなど以外に、マンハッタンの治安や母国を自発的に離れた公人の警護という重要なポイントを含んでいるからだ。

 ヘンリー王子夫妻は米国移住前に滞在したカナダで、警護費用の負担をめぐりカナダ国民から反発を受けた過去がある。さらに米国では、Netflixなどとの巨額契約は、警護に莫大な費用がかかるからだと語った。一方で英国政府は、ヘンリー王子夫妻の英国滞在時に警察は警護しないと決定。ヘンリー王子はこれを不服として、私費での警察警護を求めていた。

 しかし、ニューヨークでの騒動から一週間後の23日、英高等法院は警護を目的として公務員である警察を「買う」のは「不適切」として要求を退けた。騒動の捜査と検証が実際に行われた場合、その結果により英高等法院の判断が正しいものなのかはっきりするのだろう。

デイリー新潮編集部

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