アボリジニ差別と闘った女子テニス「グーラゴング」 オーストラリアテニス界の礎に(小林信也)

  • ブックマーク

 2021年ウインブルドン女子シングルスで優勝したアシュリー・バーティ(豪)は大会前、師と仰ぐ先人に電話を入れた。

「あなたが、ウインブルドンで優勝した時に着ていたウェアと似たデザインのアウトフィットを着たいと思っているんです」

 相手はイボンヌ・グーラゴング。ちょうど50年前、オーストラリア人女性で初優勝した母国のレジェンドだ(以上、テニス誌「スマッシュ」内田暁氏の記事を参照)。

 バーティは15歳でウインブルドンジュニア選手権を制し、「天才少女」と呼ばれた。...

つづきを読む