春ドラマ総括 「フレッシュ女優」「朝ドラ女優」三つ巴の戦いはどうなったか
各局がめるるに注目
「今田も橋本同様、福岡県出身のグラビアアイドルですが、キャッチコピーは“福岡で1番可愛い女の子”でした。昨年の初主演ドラマ『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』(日テレ)はアイドル芝居の粋を出ていませんでしたが、今春公開された映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編―運命―』で完全に一皮むけた印象です。今期の日曜劇場『ラストマン』では、福山を支える難しい役どころを演じ切り、共演するベテラン女優の吉田羊が絶賛しているほどです」
彼女たちに挑むのが、“めるる”こと生見愛瑠(21)だ。
「橋本や今田に比べ後発のめるるは、モデル出身です。昨年放送の『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』(TBS)の第4話で、電動キックボードで轢き逃げする容疑者役として“主演”し、シリーズ最高視聴率(8・4%)に貢献。その熱演ぶりは各局のプロデューサーを唸らせました。今期は『日曜の夜ぐらいは…』(テレビ朝日系列/朝日放送制作)で、主演の清野菜名や岸井ゆきのを相手に一歩も引かぬ演技を見せています。さらに『教場0』の第4話では、撲殺事件の容疑者となる妊娠中の女子学生役で“主演”も務めました。彼女たち3人は、はじめから女優志望だったわけでなく、アイドルやモデルといった別路線から来ましたが、予想を超える演技力と存在感に各局が注目しているのです」
続いて、NHK朝ドラ出身女優の三つ巴だ。
3作連続ヒロインの因縁
「今期は、15年後期『あさが来た』の波瑠(31)、16年前期『とと姉ちゃん』の高畑充希(31)、16年後期『べっぴんさん』の芳根京子(26)と、3作連続のヒロインが対決しています。中でも波瑠の『わたしのお嫁くん』(フジ)と芳根の『それってパクリじゃないですか?』(日テレ)は、同じ水曜22時枠という直接対決です」
デイリー新潮は4月19日配信の「日テレは大ショック!水曜22時、『芳根京子』『波瑠』のドラマ対決はフジが路線変更で初勝利」で、初回放送の視聴率は「わたしのお嫁くん」が勝利したことを報じた。
「その後も『お嫁くん』の勝利が続き、現在まで完勝です。やはり、今世紀最高視聴率の朝ドラのヒロインである波瑠が持っている数字は大きいのかもしれません。とはいっても、第6話(5月17日)は5・5%でしたが……。一方、芳根の『それパク』は一般的に馴染みのない知的財産権がテーマで、内容が小難しいうえに共演の重岡大毅(ジャニーズWEST)も無愛想な役柄など、作品的に気の毒な面があります。直近の第6話(5月17日)の視聴率は3・7%にまで落ちました」
そして高畑の「unknown」(テレ朝)はというと、
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