広島G7サミット「逃げるんですか」で話題の元朝日記者 法相会見では「東京新聞・望月衣塑子記者」と“タッグマッチ”

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 広島で開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)の議長国会見で、立ち去る岸田文雄首相に「逃げるんですか」と言葉を浴びせた記者に注目が集まっている。記者の名は尾形聡彦氏。昨年、オンラインメディア「Arc Times」を立ち上げた元朝日新聞記者だ。尾形氏は4月21日に開かれた斎藤健法務相の閣議後定例会見にも現れ、東京新聞の望月衣塑子記者との“連携プレー”で激しく大臣を追及していた。

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明らかにキレていた岸田首相

 5月21日、G7サミット閉幕後に開かれた議長国会見では、質問は4問までとあらかじめ決められていた。司会者から終了を告げられ、演壇から去る岸田首相に、最前列に座っていた尾形氏は「総理、待ってください!」「事前に決まっていた4社以外にも答えて欲しい。核軍縮ビジョンについて聞かせてください!」「1問だけでいいので!」「逃げるんですか!」と大声を発したのだった。

 ピタリと歩を止めた岸田首相。「一言だけ答えよう、じゃあ」と踵を返し、軍縮ビジョンについてと約3分間にわたって持論を述べた。表情は明らかにキレていて、時折、右手で演壇を叩くような仕草も見せた。この件は大きく報道され、「あの記者は一体どこの社の人間か」と騒ぎを呼んだのだった。

 この”取材手法”については記者の間でも評価が分かれている。

「首相に話を聞ける千載一遇のチャンスに勝負すること自体はジャーナリストとして間違っていない。記者会との予定調和では出てこない生の言葉が聞けた意義は大きい」(大手新聞社政治部記者)

盟友関係

 こう擁護する声がある一方、

「不祥事でもないのに『逃げるんですか』は傲岸不遜でやりすぎ。元朝日新聞記者と聞いて納得した。売名行為と受け止められても仕方がない」(テレビ局記者)

 との批判も聞かれる。当の本人はこうツイートしている。

《官邸が事前にシナリオを決め、それを日本のプレスも外国プレスも容認しているのはあまりにもおかしいと思います。WH(註・ホワイトハウス)での大統領会見などG7の首脳会見に私は何度も出てきましたが、日本の首相記者会見は、G7で最低だと感じます》

 尾形氏は朝日新聞時代、ロンドンやワシントンで海外特派員を長く務めたキャリアを持つ。昨年、朝日新聞社を退社し、YouTubeに主軸を置くニュースチャンネル「Arc Times」を立ち上げた。

 その番組で看板キャスターを務めているのが、東京新聞の望月衣塑子記者なのである。

「どうやら二人は、かねてから“盟友関係”にあったようです。3年前に望月氏が、菅義偉官房長官の会見で自分が指されないのは、番記者たちが『望月が手を挙げても指させない』と内々で決めていたからと、事実無根のツイートをして騒動になりました。そのとき、すかさず擁護のツイートをしてきたのが、当時サンフランシスコ支局長だった尾形氏だった」(政治部記者)

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