「転倒しないように手をつないで…」 上皇ご夫妻のアフターコロナ旅行、背景に官邸の思惑が

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強いメッセージ

 天皇・皇后であられたときは公のことに専念してこられた両陛下。退位され、そしてコロナ禍も明け、ようやく私的な時間が生まれたとなれば喜ばしいが、

「ただ、今回のご訪問も、決して両陛下のご意向のみではないという事情がありまして……」

 と内情を語るのは、さる宮内庁関係者だ。

「実は、官邸から内々に、5類に変更となるGW明けに私的旅行の再開は可能か、との“探り”があったようです。両陛下がお出ましになれば国民に遠出が可能と伝える強いメッセージになりますからね。もしご意向があれば是非、と官邸は考えたんでしょう」

 というから、やはり退位されても「政治」は付きまとう。なるほど今回の「私的旅行」に、取材設定が多いのも納得なのだ。

 皇室ジャーナリストの神田秀一氏は言う。

「今後、さまざまなところにお出ましになるといっても、やはり個人的なお好みで、とはいかない。在位中、両陛下は常に国民と共に歩むことを考えてこられた。今後のご訪問先も、東日本大震災の被災地などが候補となるのではないでしょうか」

 18日には東京に戻られた両陛下。

 アフターコロナも変わらぬ歩みが続きそうである。

週刊新潮 2023年5月25日号掲載

ワイド特集「『目に青葉』の旅路」より

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