「死んで生まれ変わろうと……」 独特な死生観を持つ市川猿之助と哲学者・梅原猛の関係

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スーパー歌舞伎の生みの親

 スーパー歌舞伎の第一作《ヤマトタケル》の初演は、1986年2~3月、新橋演舞場だった。

「いまでも覚えています。とんでもない舞台公演がはじまったものだと驚きました」

 と語るのは、ベテラン演劇記者である。

「いちばん印象に残ったのは、セリフが現代のことばだったことです。『途方もない大きなものを求めて、私の心は天翔けていたような気がする。そうだ! 天翔ける心、それがこの私だ!』なんて、いまでは名セリフとして知られていますが、最初は、正直、観ているほうが恥ずかしくなりました。...

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