原巨人が「山川問題」の示談成立にナーバスなワケ 坂本の醜聞“再燃”で昨季の二の舞は「不可避」の声

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ほっかむりの「坂本問題」に燻る火種

 プロ野球巨人は5月21日に中日を3タテし、今季最多の5連勝でついに3位に浮上した。遅まきながら追い上げ態勢に入った一方、チーム内では他球団の問題を巡り、ある懸念が広がりつつあるという。知人女性への「強制わいせつ致傷」疑惑で警視庁の捜査が続く山川穂高(西武)の動向だ。

 今後、逮捕などに発展すれば不起訴になっても、西武が解雇に踏み切るのは必至。たとえ示談が成立したとしても、相応のペナルティーを科すとみられている。女性絡みの問題での示談と言えば、巨人では昨年発覚した坂本勇人の20代女性への「妊娠・中絶強要」スキャンダルが想起される。この件については本人、球団共に今日に至るまで一切の対応はなく、担当記者を配置する大手メディア、スポーツ紙もほとんど扱っていない。

 記者会見もせず、やり過ごしている、そのスタンスには今でも批判の火種がくすぶる。それだけに、一部巨人関係者からは「山川の騒ぎが収まっても、坂本への批判が再燃するのは避けられないかもしれない」との声が出ている。

 山川は捜査が発覚した後の5月12日、球団の「総合的に判断してコンディション調整」との理由で、ファームに降格した。その後1軍昇格はなく、事実上の無期限出場停止の状態に置かれている。

 2007年に発覚したアマチュア選手への「裏金問題」以降、銀行出身の後藤高志オーナーの下、コンプライアンス(法令順守)にはNPB球団の中でも最も感度が高い球団とされてきた。今回、そして今後の山川の処遇には後藤オーナーら親会社の西武ホールディングスの意向が強く反映されるという。

 西武にとって不幸中の幸いは山川と今季、1年契約だったことか。

「西武は昨オフに山川に4年の長期契約を提示したが、(順調なら)今季国内FA(フリーエージェント)権を手にする本人の強い希望で単年になった。(オールスター戦中に一部選手間の会話で話題を呼んだソフトバンク入りなど)他球団への移籍が前提で、生涯西武と言えるような契約を固辞したとの見方がもっぱらだった。ただ、結果的に単年契約だったことで、今オフの契約切れに伴い、来季契約を結ばないという措置が講じやすい。複数年契約を結んでいたら、逮捕ならともかく、示談で契約破棄することができたか」(元NPB球団社長)

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