「天然記念物の泉にコインを投げ込み…」「民家への不法侵入も」 やりたい放題なインバウンド観光客たち
日常とともに戻って来た海外インバウンド客。マグマのごとくたまりにたまっていた訪日熱が噴出して列島を包み込み、全国各地の旅行・観光関連業界にうれしい悲鳴があがる一方、耳を疑う本物の悲鳴も。振り返ればコロナ禍の前に、手痛い思いをしたはずだが……。
***
【写真を見る】警備員の制止もむなしく… 車道で写真を撮る外国人観光客たち
黄金週間真っ只中、5月4日のみどりの日、神奈川県の湘南エリアを走る江ノ島電鉄の鎌倉駅は、海外からの観光客で文字どおり溢れ返って大混乱。警備員が「最後尾」と書いた看板を手に、サイズの小さな駅ホームに入りきれない彼らの誘導を試みるが、車道まで人がハミ出すありさまだ。
乗車までに要すること30分以上。やっと乗れた車内もすし詰めで、しかも車内放送が日本語のみのため、車庫へ回送される電車から外国人が降りてくれない事態なども発生、混乱に拍車をかけていた。
鎌倉駅の駅員が、ゲッソリした表情で嘆く。
「すごい人でヘトヘトです。利用されるお客様から“設備投資して電車を増やしたらどうか”と言われますが、それもなかなか難しくて。駅員には英語に加えて中国語、韓国語を喋れる者を配置して対応してはいます。でも、ここまでの盛り上がりは4年ぶり。体がついていきません」
「敷地の植え込みにおしっこ」
江ノ電の鎌倉高校前駅付近の踏切が人気アニメ「スラムダンク」に登場し、以来、海外のファンに聖地とあがめられ、大勢の人を誘引していることはメディアで報じられてきた。しかし今般、かの地のごった返しぶりは少々常軌を逸している。
江ノ電が踏切を通過する際、逃さず写真を撮ろうとして脇目もふらずに車道を横切り突進する外国人観光客たち。踏切手前で停止した車を彼らが囲み、“写真の邪魔だから早くどけ”とばかりに窓をバシバシたたきまくる場面も。
踏切前のマンションに住む女性が渋面をつくる。
「(スラムダンクの)映画がアジア各国でも公開されたためか、今年に入ってまた人が増えた印象です。観光客を運ぶ業者のバンが車道を塞いでいるのが常で、運転の際は邪魔で仕方がありません」
さらに続ける。
「韓国や中国系の方が多いようですが、マナーにも頭を悩ませてます。ペットボトルや食べ物のゴミをポイ捨てするだけじゃなく、マンションの敷地の植え込みにおしっこまでするんですよ。管理人も当初は注意していたのですが、最近はすっかり諦め気味です」
[1/6ページ]