日本の防空システムを毀損する上海電力の風力発電事業 見返り目当てで再エネ企業を応援する議員の名前は?

国際 中国

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いまも準備が進められ…

〈高市:当別町の風力発電所計画では、この土地の取りまとめを行っている事業者は他県でもソーラー発電事業を行っており、その発電所は、70パーセントの株式を上海電力が保有しているとのことでございます。中国系資本と関係の深い事業者が航空自衛隊レーダー基地からおおむね3.5キロに位置する土地を取得していることから、町長や町議会議長の第二の懸念事項は国防上の問題があるのではないかということ。第三の懸念事項は夕張市のマウントレースイのように、中国系企業が転売を繰り返す可能性や急に発電事業をやめるリスクがあるということでした。経済産業大臣に伺います。経済産業省が売電認可をした事業者による再生可能エネルギーに地域の電力供給を頼った場合、転売や事業停止による電力供給停止リスクはないのでしょうか。また、そういったリスクをなくすための法制度について御紹介下さい〉

〈萩生田:再生可能エネルギーによる電源も含めて、電力の安定供給は国民、安定的生活と経済活動にとって不可欠であり、日本全体で電力の供給を管理し、安定供給を確保する仕組みを構築して参りました。その上で個別の事業者に対しては、一般論として、外国投資家による国内の発電事業への投資や別の外国投資家への発電事業の転売等に当たっては、外為法による事前届出が義務付けられており、国の安全等の観点から厳格な審査を実施しております。電気事業法では電気の供給安定が損なわれる恐れがあり、公共利益を確保するため、とくに必要がある場合には経済産業大臣が発電事業者に対して供給命令を出すことも可能としております〉

 それでもすでに経産省の売電認可が下りていることから、いまも西当別発電所は24年の着工を目指して準備を進めている。

海外では政府主導で技術開発

 風力発電用の巨大風車がもたらす悪影響は海外でも問題視されている。英国では、いち早く政府主導で風車がレーダーにもたらす影響を是正する技術の開発をスタートさせている。

 英国政府は20年10月から21年3月にかけての時期を〈フェイズ1〉と位置付けた。総額200万ポンド(約3億4千万円)の予算をもとに、防空レーダーシステムに対する風力発電所の影響を軽減する技術を募集。さらに21年10月から23年2月までを〈フェイズ2〉とし、洋上ウインドファームと防空システムの共存をサポートする七つの技術開発プロジェクトに380万ポンド(約6億5千万円)を提供している。

 さらに今年1月、英国の国防・安全保障促進機構とビジネス・エネルギー・産業戦略省はオンラインセミナーを開催し、〈フェイズ3〉として風車の影響が少ない(1)レーダー、(2)ステルス素材、そして(3)レーダーによる追跡に代わる技術を公募すると発表した。

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