パリに巨大な「草間彌生」像が出現 ルイ・ヴィトンコラボの模様を現地レポート

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過去にも日本とのコラボが

 これまでルイ・ヴィトンは多くの日本のアーティストやデザイナー、コンテンツとコラボレーションしてきました。桜や歌舞伎モチーフを取り入れた山本寛斎さん(2018年)や村上隆さん(2002年)、コム・デ・ギャルソンの川久保玲さん(2014年、2021年)、A BATHING APEで知られるNIGOさん(2020年、2021年)、またゲームのファイナルファンタジー(2016年)などなど。日本市場を意識しているのかと考えたくもなりますが、現在のヴィトンに占める日本の売上は約7%ほど。小さくはないものの、米国や日本以外のアジアがそれぞれ35%を占めるといいますから日本向けを狙ったわけではないでしょう。

 日本のアーティストやコンテンツがもつインパクト、斬新さをふくむ世界観が、ヴィトンが大切にするエスプリに合致するのかもしれません。フランス人の親日的な感覚がブランドにもあらわれているとしたら嬉しいことです。フランスではファーイースト(極東)と称され遠い国のイメージのある日本ですが、フランスにもっと近い文化圏でも、これほど頻繁なルイヴイトンとのコラボは見かけません。

 なぜこんなに大きなコラボレーションになったのか。前出の店員さんに聞いてみたところ、

「94歳と言う大御所のアーティストを称賛する意味合いがあるのではないでしょうか」

 との返事でした。これからも日本人アーティストの世界での活躍を期待します。

ヴェイサードゆうこ
翻訳家・ジャーナリスト。青山学院大学国際政治経済学部卒。ITベンチャーから転身し、女性向けweb媒体のライター、飲食専門誌の編集記者として執筆。2016年よりフランスに移住し、現在はYouTubeで現地情報を発信中(http://bit.ly/2uQlngQ)。

デイリー新潮編集部

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