パリに巨大な「草間彌生」像が出現 ルイ・ヴィトンコラボの模様を現地レポート
長期の展開、店員に聞くと
ルイ・ヴィトンのブティックの店員さんに聞いたところ「草間コレクションは今年の1月から3月までが第1弾、3月末から6月までは第2弾を展開中です」
とのことでした。これは異例の長期らしく、
「通常のコラボレーションは3ヶ月ほどで終わりますが、草間さんとは10年前にもコラボレーションをしており、その時も人気を博したことがあったので、期間が長いのも納得です。第1弾はかぼちゃのモチーフがメインでした。どのアイテムも人気がありましたが、かぼちゃのモチーフが描かれたハンドバッグやスカーフが特に人気でした。現在展開中の第2弾は、花のモチーフがメインです。草間さんの『わが永遠の魂』を思わせるアイテムです」
たしかに店内はかぼちゃとお花で溢れていました。
シャンゼリゼ本店のイベントスペースには色とりどりの水玉模様のかぼちゃオブジェが並び、壁面スクリーンには草間さんの映像が流されています。スペース中央にはフォトブースが設けられ、カメラの前に立つと自分の髪の毛がかぼちゃの被り物に合成される写真が撮れるしかけも。まさに草間ワールド全開といった印象を受けました。
前衛アーティストとしての作品の歴史 や94歳という年齢、健康状態と共にフランスで紹介されることがある草間さんですが、美術やファッションに詳しい人はともかく、一般的に彼女のことを知る人は多くありません。にもかかわらず、作品にとどまらず自身の姿形をかたどった像が多くのパリジェンヌ、観光客に注目されているのです。草間さんらしい企画でしょう。
フランスのForbes誌によると、前回のコラボコレクションの中古品はいまでも人気があるそう。前回は「生産量の見積が甘く、品切れが続出して在庫不足になり、LVMH(ルイ・ヴィトンの親会社)は草間コレクションで儲け損なった」とも言われたため、この反省を生かしてか、今回はバッグ、服、香水などの小物まで豊富な品揃えです。4月には招待制のウェブセッションも行われ、草間コレクションを着用したモデルによるミニファッションショーのような形で、オンラインで紹介されました。
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