福島第一原発処理水放出で韓国「マスコミ」と「左派政治家」の異様 「日本は井戸に毒劇物を入れながら安全と主張」
科学無視の批判
これが冒頭に紹介した李在明代表の強烈な発言につながるわけだ。これを報じた日本の主要メディアは少ないため、中央日報(日本語電子版)が15日に配信した「韓国野党代表『汚染水で日本の利益代弁するな』」から発言内容を見てみよう。
《飲めるほど安全ならば飲用水として使えば良い。一緒に使う井戸に毒劇物を入れながらこれは安全だと主張するのと同じこと》
《韓国政府も同じだ。そのようなごり押し主張に同調して汚染水を処理水だと歪曲操作し国民を欺くのではなく日本に堂々と話さなければならない。安全ならば最小限飲みはしなくても農業用水や工業用水としてリサイクルするのが正しい。そのように言わなければならない》
実は、こうした状況を“予言”した識者がいる。『悪韓論』(新潮新書)の著者で元時事通信ソウル特派員の室谷克実氏だ。
室谷氏は夕刊フジに「新・悪韓論」を連載。電子版がzakzakで配信されており、2021年4月22日の記事は以下のタイトルだった。
▼反日フェイク情報に踊る「悪罵の大国」韓国 処理水の海洋放出でIAEAや米も見放す哀れ 自国で昨年「科学的に問題ない」という報告書の無意味
「2年後」でも客足減少
2021年当時、韓国の大統領は左派の文在寅[ムン・ジェイン]氏(70)で、処理水の海洋放出が正式決定されると、韓国では官民挙げての猛反発となった。室谷氏の記述を引用させていただこう。
《「悪罵の大国」と言われる韓国だが、今回短期間に噴き出した対日非難の声はすさまじかった。中小メディアにまで目を通せば、「地球を汚し、人類を殺す日本」「日本は世界の井戸に毒を入れた」「日本政府の決定は核テロだ」「その瞬間、韓国の水産業界は死ぬ」「日本の環境災難蛮行」「日本がまた歴史的過ちを犯す」「怒りが爆発しそうだ」…》
海洋放出は「2年後」であると報じられたにもかかわらず、韓国の水産市場では客足が大幅に減少したという。
改めて室谷氏に話を聞くと、「韓国の現況を比喩的に表現すれば、『科学と怪談の対決』と言えるのではないでしょうか」と指摘する。
「保守系紙の朝鮮日報と中央日報は、『処理水の海洋放出は科学的な観点から判断すべきだ』と尹政権の姿勢を擁護してはいます。しかし、中央日報を精読すると、必ずしも『科学的な紙面』で統一されていないことが分かるのです」
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