「やった方は暴行じゃなく指導のつもり」 現役力士が告発した凄絶イジメ、部屋の責任者・陸奥親方の言い訳とは

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“死ね”“殺すぞ”

 取材の中で暴力事件の被害者として名前が挙がってきたのが、陸奥部屋所属で三段目の安西(やすにし・21)。福岡県筑紫野市出身で初土俵は20年7月である。

 事実関係を確認するため安西本人に接触したところ、

「自分が同じ部屋に所属する兄弟子から日常的に暴力を受けていたのは事実です。そのことは親方も相撲協会も把握しています」

 として、事の詳細を語り始めた。彼によると、加害者は三段目の霧の富士(28)。鹿児島県鹿屋市出身で、初土俵は11年1月である。

「霧の富士による暴力、暴言とイジメは自分が入門してすぐに始まりました。仕事でミスをするとすぐに“死ね”“殺すぞ”と言ってくる。そして、ことあるごとに拳や膝蹴りをお見舞いされる。朝、まわしを付け合う際にもたついていると、振り向きざまに殴られることもしょっちゅうでした」

エアガンで撃たれたり…

 それだけではなく、

「休んでいる時にエアガンで撃たれたり、フライパンの裏でたたかれたことも。あぐらをかいて座っている時に足の裏を踵で思いっきり踏みつけられる、という暴力も日常的に受けていました」

 そうした暴力行為を我慢して耐えてきた安西。「もう無理だ」と思うようになったのは昨年末のことだった。

「昨年12月末に大掃除をしていたら、自分のやり方が気に食わなかったのか、突然、“考えたら分かるだろう”と難癖をつけてきて、脇腹に拳で5発と、膝蹴り。縄跳びのヒモでも数回たたかれた。年が明けた1月1日には、部屋の2階のちゃんこ場で、関取の荷物を上の階に持っていっていなかったことでまた突然、右頬に裏拳1発、左頬に拳を2発食らわしてきました」

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