逸ノ城“不可解な電撃引退”の背景に親方との「親方株トラブル」か 腰痛以外に理由があったと認める
流布された「親方がお金を使い込んだ」といううわさ
そうした中、妙なうわさが角界に流れ始める。“湊親方が逸ノ城から預かったお金を使い込んでいる”――そんなうわさだ。
「もちろんこれは事実無根で、親方は22年11月には逸ノ城から預かったお金を全額耳をそろえて返しています」(同)
では、なぜそんなうわさが流布されたのか。湊部屋後援会関係者が後を受ける。
「実は、あのうわさは逸ノ城本人が方々に流していたようなのです。親方株について“いりません”と言ってからお金が戻ってくるまで9カ月あったために、逸ノ城自身が誤解し、親方が使い込んだという話を周囲にしたのかもしれません」
湊部屋からほど近い自宅マンションに帰ってきた逸ノ城に“引退理由は腰痛以外にもあったのでは”と問うと、
「そうですね……」
――「音羽山株」の取得を目指していたが、それができなくなってしまった?
「今はちょっとすいません」
――親方株取得のために親方にお金を預けていた?
「……」
最後は質問に答えることなくマンションに入って行ってしまったが、「腰痛以外の理由」を認めた格好の逸ノ城。引退の背景には、「親方株の売買」という、外部から見ると極めて分かりにくい角界の「古い体質」が潜んでいたのである。
先週お伝えした先輩力士による指導名目の暴力、親方と弟子の圧倒的な立場の差から生まれる数々のトラブルなど、角界の問題体質は昔からまったく変わっていないのではないか。
5月18日発売の「週刊新潮」では、逸ノ城の引退の真相と、あわせて前号(5月10日発売号)で報じた陸奥部屋暴力事件の親方による「隠蔽(いんぺい)」のその後の展開を詳しくレポートする。
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