逸ノ城“不可解な電撃引退”の背景に親方との「親方株トラブル」か 腰痛以外に理由があったと認める

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「明らかに変」

週刊新潮」が報じた陸奥(みちのく)部屋での暴力事件については、NHKはじめ各メディアも続いて事実関係を報じたが、日本相撲協会側の動きは鈍く、いまだ何の処分も発表されていない。そんな中、さらなる相撲界のスキャンダルが明らかに。今月4日、突如、引退会見を行った元関脇逸ノ城。表向きは「腰痛」が原因とされているが、あまりの突然さゆえに、角界でそれを額面通り受け取る者はいない。引退の「真の原因」は何だったのか。「週刊新潮」の取材で浮かび上がったのは親方株を巡るトラブルだった。

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「腰の状態が手術をしてもあまり良くならず、2日前に親方と話して決めた」

「自分はやりたかったけど、体が言うことをきかない」

 引退会見でそう述べた逸ノ城。この説明に対して、ベテラン相撲記者は、

「逸ノ城が長年腰痛に悩まされてきたのは事実で、今年2月には腰のヘルニア除去手術をしています」

 としつつも、こう首をかしげる。

「しかし、その後の3月場所では土俵に上がり、十両優勝を果たしています。腰が良くなっていなかったり、予後が悪かったりしたらまず土俵には上がらないでしょうし、場所に臨んだとしても十両優勝は難しいはず。この状況で様子も見ずにいきなり引退というのは明らかに変です」

親方株を巡る師弟の確執

 そのため、昨年11月にスポーツ紙などで報じられた、逸ノ城による「おかみさんへの暴行疑惑」が引退の引き金となったのではないかと指摘する声は多い。しかし、角界関係者は、逸ノ城の引退には親方株(年寄名跡)の問題が関係していると証言する。

 将来は角界に残りたいとの意向を持っていたモンゴル出身の逸ノ城は、2021年9月に日本国籍を取得。同時に湊親方(元幕内湊富士)と共に、

「親方株の取得に向けても動いていました。最終的に目を付けたのは、元々は阿武松(おうのまつ)親方が持っていた『音羽山』という親方株でした。湊親方は逸ノ城からお金を預かり、親方株の取得に動いていました。ところが22年2月、朝稽古に来なかった逸ノ城に対して“そんなんじゃ親方になれないぞ”と親方が怒った。すると逸ノ城は突然、“(親方株は)いりません”と言い出し、以後、何を言っても“弁護士を通して下さい”とかたくなな態度を崩さず、師弟関係がぎこちなくなってしまったのです」(湊部屋関係者)

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