「一生、人殺しの息子として生きていきなさい」無理心中で残された息子に投げかけられた言葉

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 殺人事件において被害者と加害者とが「身内」である率は極めて高い。法務省の発表によれば、4割超が親族によるものだという。

 それはつまり、被害者の身内の多くが同時に加害者の身内という立場になることを意味している。このような複雑な状況に置かれた時、その人たちの心はどう動くのか。

 俳優の前田勝さんもそうした辛い経験をした一人である。18歳の時、愛人と暮らし始めた義父を母親が撲殺し、飛び降り自殺した。

 2023年3月、前田さんは事件が起きるまでの経緯とその後の日々をつづった単行本『遠い家族―母はなぜ無理心中を図ったのか―』を発表。...

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