実は自民党員だった26歳芦屋市長 選管を当惑させた「覆面ポスター」の意図とは?
バックに相当な資金を持った組織が?
選管の用意した掲示板以外の場所への張り出しについても尋ねたところ、
「弟さんが代表を務める〈ワンチーム芦屋〉は、地元選管で確認団体としての申請が認められているので、選挙期間中でも千枚までなど、公選法上で定められた条件の下で掲示することが可能です」(同)
他の候補者や有権者の度肝を抜いたポスター作戦は、明確に公選法違反とはいえないというわけなのだ。
政治資金オンブズマン共同代表で、神戸学院大学法学部教授の上脇博之氏が言う。
「選挙プランナーが助言した可能性が高いと思います。大量のポスターを作製し張り出すなど、通常の選挙戦では相当な費用がかかるのでやりません。公選法に基づき選挙運動費用の上限は決まっていますから、規定以上に使う場合は政治団体が行ったことにします。バックに相当な資金を持った組織があると考えていいのでは」
家族会議の議事録
こうした選挙戦を展開できたのは、高島氏自身の努力のたまものでもあったことは事実だろう。若年層に人気のSNS「TikTok」のフォロワーは5万人、いいねの総数は59万以上を誇り、政治家として破格の数字。「高学歴3兄弟」が数学の問題を解く対決動画は世間で話題となった。
地元記者が解説するには、
「高島市長は長男。次男が前述の崇輔(しゅうすけ)氏で、関西の進学校・甲陽学院高校を経て現在はカナダのブリティッシュコロンビア大に留学中。三男は灘高校の生徒会長という触れ込みです。家族の結束は固く、出陣式では母親がたすきをかけ、当選後の取材にも同席していました。出馬も両親を交えた家族会議で報告したそうですが、大学進学の際など目的や費用が幾らかかるかなど、合理的な説明で納得を得なければいけない。そうしたやり取りには全て議事録がつけられ、20年分が保存されているそうです」
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