天海祐希が55歳でも主演女優でいられる理由 「“気遣いの人”で演者、スタッフからの評判が良い」
「吉永小百合の影響」
天海の人気ぶりを裏付けるのが、人材派遣会社などが行う「理想の女性上司アンケート」だろう。
この手のランキングで、彼女の名は15年あまり上位に入り続けているのだ。支持する人々の主な理由は、「リーダーシップ、発信力、行動力、知性に富んでいるから」といったものだが、その凛とした雰囲気に共感を寄せる声も多いとか。
「演者やスタッフにも天海さんの評判は良く、一言で言えば気遣いの人ですね」
そう明かすのは、さるキー局幹部だ。
「ドラマの撮影では、予定を超過して長時間になるのが日常茶飯事。でも、天海さんは待機中に用意された椅子へ大物ぶって座ることはせず、周囲に声をかけて回る。裏方たちが働いているのに自分だけ楽できないという考えがあるようですが、同様の姿勢を貫き続ける吉永小百合さん(78)の影響も多分にあると聞きました」
先輩から積極的に学ぼうとする姿勢
かつて天海はインタビューで50代になった感想を聞かれ、先輩からの教えを後進に伝えたいと答える場面もあった。
「コロナ禍でも、周囲との電話連絡は欠かさずしていたようです。映画で共演した草笛光子さん(89)の家へ招かれ、食事会をすることもあるそうで、女優としてのあり方を積極的に学び取ろうとする姿勢を感じましたね」(同)
テレビドラマ研究家の古崎康成氏はこんな意見だ。
「宝塚時代にチームプレーの大切さに気付いたのか、現場でも彼女は演者やスタッフ全員が力を発揮できるよう場をまとめることに注力すると伝え聞いたことがあります。大抵の女優は年を重ねれば恋愛ドラマに出るのが難しくなり、40代は主演から母親役、50代ならクセの強い脇役に落ち着く方も多いので、彼女のような存在は珍しい。宝塚では男役。ヒロインというより凛としたたたずまいが似合うヒーローとしての存在感は唯一無二です」
春のドラマ合戦を制するのは、芸能界の女番長?