上沼恵美子が激白した「離婚しなくてよかった」理由とは? 3年前の“どん底”を救った夫の存在
「別居婚」「還暦直前での晩婚」「老いらくの恋」… 芸能人たちが明かすそれぞれの夫婦関係(前編)
どれだけ大恋愛の末に結婚しても必ず問題が出てくる夫婦という厄介な関係。昨年結婚45年を迎え、一度は離婚を切り出したこともある上沼恵美子(68)が語る別居婚の理由、そして「離婚しなくてよかった」と感じた瞬間とは――。
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主人と出会ったのは、私が20歳のとき。八つ上の彼は関西テレビの若手ディレクターでした。上品な顔立ちで仕事もデキる。私が一目ぼれをしての大恋愛で、2年後に結婚をしました。
昨年で結婚45年。
結婚生活も50年近くなってくると、もう夫とかお父さんとかそんな関係ではないです。私のことを一番知ってくれている異性、それだけですね。
これまでいろんなことを二人で経験しました。震災も大きな台風もありました。最近は怒濤の勢いでネット社会に突入して、スマホだタブレットだAIだなんだ。
今、外食一つとってもタブレットを触らないと注文できないでしょう。私はまだ何とか食らいついてますが、主人は全くダメ。何せテレビ局におった割にはビデオの予約もできなかったし、カメラのフィルムの入れ替えもようせんかった。私たちは社会から取り残されたアナログ夫婦で、お互いにそれを愚痴ることができる唯一の相手なんです。
顔見んのも胸悪かった
ご存知の方も多いかもしれませんが、6年前、夫婦で訪れたイタリアのフィレンツェで、私から離婚を切り出したことがありました。女優さんみたいに「これからは別々の道を」なんて奇麗事を言うつもりはありません。別れたいと言ったのは、そら主人のことが嫌いになったからです。もう顔見んのも胸悪かった。離婚の話をしたら夫は激怒して、日本に帰るまで一言も口を利きませんでした。
私は帰国後、東京から敏腕弁護士まで呼び寄せて本気で離婚するつもりだった。でも、離婚って大変なんです。財産分与も面倒くさいし、マンションも別荘も私が買(こ)うたもんやのに半分持っていかれるのはアホらしい。それで離婚はやめて、夫には私が持っていたマンションに移ってもらった。週に1度だけ自宅にご飯を食べに帰ってくる別居生活です。あの敏腕弁護士も急に声かからんようになって、驚いてるでしょうね。
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