若手ジョッキー6人が「スマホ使用」で一斉騎乗停止処分に 背景にある「Z世代問題」
監視員が入りづらい
「もちろんいるにはいるのですが、騎手控室が男女に分かれており、女性騎手の控室には、雰囲気的に男性監視員がなかなか入り難いため、チェックが疎かになっていた。それが今回の不正の温床になってしまったと考えられています」
もっとも、6人全員、レースに関する情報の外部漏洩などはなかったようだが、事態を重く見たJRAは、厳正な処分を下したというわけだ。
競馬関係者が嘆息する。
「今回不正使用が発覚したのは、みんな10代後半から20代前半の、いわば“Z世代”ジョッキーです。もちろんルール違反はいけませんが、彼らからすると、常にスマホを手にしていないと、落ち着かない。いま起きていることをSNSにあげていくのが、もはや生活習慣になっているわけです」
一方、主催者側としても、そう頭ごなしに叱れない事情もある。
「彼ら若手ジョッキーが、SNSなどで競馬関係の情報を逐一発信することで、競馬のイメージアップ、さらには新規の競馬ファン開拓にかなり寄与しているのです。さまざまなハードルはあるにせよ、今回の件をきっかけに、規制を見直すというのもひとつの手かもしれません」