若手ジョッキー6人が「スマホ使用」で一斉騎乗停止処分に 背景にある「Z世代問題」

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 春のG1シーズン真っ只中の競馬界で、あってはならない不祥事が発生した。若手騎手6人が一斉に、30日間の騎乗停止処分を受けたのだ。理由は、スマートフォンの不正利用。競馬の開催期間中、控室や調整ルームなどで、スマホを使用したという。レース前に通信機器を使用してはならないということは、騎手にとって基本中の基本。公正さが著しく損なわれるからだ。若手とはいえプロの資格を持つジョッキーたちが、なぜそんな行為に手を染めてしまったのか――。

控室で

 スポーツ紙記者が言う。

「その“事件”が起きたのは4月23日のことでした。開催最終日の福島競馬場で、関係者からJRA職員に“女性の騎手控室で、騎手たちがスマホを使用しているようだ”と、通報があったのです。最終レース終了後に聞き取り調査を行うと、この日福島競馬場にいた女性騎手、永島まなみ、河原田菜々、小林美駒、古川奈穂の4人全員が、控室でスマートフォンを使用していたことを認めたのです」

 さらに、

「念の為、京都競馬場で騎乗していた今村聖奈ジョッキーにも確認したこところ、やはり控室でスマホを使用していたことが判明しました。今村騎手はその前日にも、角田大河騎手と電話で話していたということまで判明。これで、若手騎手計6人が、開催期間中にスマートフォンを不正に利用していたとして、処分を受けることになったというわけです」

 日本の公営競技では、情報漏洩を防止し、公正さを担保するため、騎手は、開催日の前日から外部との通信は禁止されている。であるならば、そもそも、なぜスマホを控室や、前日に宿泊する場所に持ち込むことができたのか。

プライバシーの宝庫

「実はJRAでは、開催期間中、騎手たちからスマホを取り上げることまではしていないのです。というのもスマホは、今やたんなる電話ではなく、プライバシーの宝庫となっており、個人にとってなにより大切なもの。さらに、通話以外にもさまざまな機能がある。事前にダウンロードした過去のレースの映像を見たいと申請を出せば、控室で視聴することも可能なのです」

 ところが今回は、そうした“正規の使用”ではなかったというわけだ。いずれにせよ、あまりに杜撰な管理体制である。宿での使用はともかく、騎手控室には、監視する者はいなかったのか。

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