銀座・強盗事件を「バカのやること」とあざ笑う ルフィ事件後に様変わり“中国人ウォッシャー”も暗躍する「振り込め詐欺」最新手口

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 東京・銀座の高級腕時計店に押し入り逮捕された10代の4人を指して「あんなの、捕まるに決まってる」とせせら笑う集団がいる。高齢者を狙った振り込め詐欺などを働く、特殊詐欺グループの関係者だ。世間を震撼させた「ルフィ事件」から約2カ月が経つが、その手口はより狡猾に“進化”。当局の網をかいくぐる新たな闇バイト募集法に、中国人と手を組み逮捕リスクを回避する“裏技”など、驚きの手口を当事者が明かす。

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 警察庁によると、2022年の特殊詐欺の被害額は361億4000万円(前年比28.2%増)、被害件数も1万7520件(同20.8%増)にのぼった。一方で、逮捕・書類送検に至ったのは2469人(同4.0%増)で、うち首謀者や幹部クラスの逮捕は2%に満たない48人にとどまった。

「今年1月~3月間だけで、特殊詐欺の被害額はすでに約93億2000万円にのぼり、前年同期と比べて30%近く上昇しています。連日報道されたルフィ事件の摘発騒動も“犯罪の抑止効果とはならなかった”と指摘する捜査関係者は少なくありません」(全国紙社会部記者)

 警察当局は3月から、詐欺の電話をかける「かけ子」や現金を受け取る「受け子」など実行役の募集に使われるSNS上の闇バイトの取り締まりを強化。AI(人工知能)を使った違法な募集投稿の自動検知や、SNS事業者への削除要請に力を入れる。

「ただ実効性に関しては疑問符も付いています。闇バイトの募集に際して事件以降、〈詐欺〉や〈強盗〉などの直接的な言葉は使われなくなり、当局の監視の目をスリ抜ける“隠語”を駆使するなど、より巧妙化しているためです」(同)

「アマギフ贈呈」で釣る

 あからさまに「高額報酬」などを謳うと、当局の目に留まりやすくなるだけでなく、応募者にも警戒心を抱かせる。そのため今春以降、増えているのが“看板の掛け替え”だという。

 振り込め詐欺グループ関係者の話だ。

「最近はTwitterなどのSNS上で“アマギフ(アマゾンギフト)贈呈キャンペーン”などを銘打って募集をかけている。フォロワーの多いインフルエンサーのツイートにコラボ企画として紐付けして、“いいね”やリプ、リツイートなどすればアマギフの抽選ページ、さらに闇バイトの募集ページへと飛ぶ仕掛けになっている」

 コラボ先のインフルエンサーにはアマゾンギフトを事前に渡しているケースも多く、抽選に当たれば実際に3000円や5000円分のギフト券をもらえるという。

「本当に配るから、人も集まる。ギフト目当てでポチった連中のなかで、カネに詰まっている奴らは闇バイトにも関心を示す。もちろん、コラボ先は元アカウントが裏サイトへと繋がることなど知るはずもない」(同)

 ルフィ事件を「教訓」とした変化は、実は募集法だけにとどまらない。

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