「自民党ブランドが落ちている」 サミット後の解散の可能性は? 補選では「不倫路チュー男」以外が当選

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急ピッチで候補者調整

 一方で森山氏は、4勝1敗という結果には「良かったんじゃないですか」とも漏らし、和歌山を落としたとはいえ、早期解散に傾き始めたようにも見える。

「補選前からサミット後の6月解散、7月選挙の可能性はあり得ると取り沙汰されてきました」

 と解説するのは政治ジャーナリストの青山和弘氏。

「社会保険料の増額も検討されている少子化対策を進めるには、選挙で信任を得るべきだという声が岸田総理側近から上がっています。また、立憲民主党が代表を含む体制を一新したり、日本維新の会が候補者擁立を進めたり、野党の状況が好転していくことは避けたいところです。そのため、7月選挙も視野に、自民党は着々と準備を進めてきました。10増10減にともなう選挙区調整もその一つです」

 東京都では衆院の小選挙区が25から30に増えるため、急ピッチで候補者調整が進んでいる。

「自民ブランドが落ちている」

「各選挙区で公募が行われ、われこそは、と希望者が殺到しました。ただ、そこで存在感を発揮しているのが都連会長の萩生田光一さんです」(先のデスク)

 例えば、武蔵野市などが含まれる東京18区。ここには一時、元タレントの森下千里氏の擁立が茂木幹事長により検討された。

「森下さんは議員を目指し、現在、宮城県で活動しており、さすがにそれは、と萩生田さんが茂木さんを諫めたといわれています。また、萩生田さんは同じ安倍派の丸川珠代さんの衆院鞍替えを主導し、公明党との候補者調整も“2人目の擁立は許さない”と強気に出ています。創価学会幹部は都連に“都の公明票を引き揚げるぞ”と恫喝する始末です」(都連関係者)

 かような火種がくすぶる状況で今回の補選の結果である。

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は解散について、こう見立てる。

「岸田さんの解散シナリオの基軸は来年の総裁選です。総裁選での再選を狙うには、その手前の衆院選で勝利することが不可欠。そのための条件は二つあって、一つは支持率が上がっていること、さらに、衆院選の時期が総裁選と離れすぎていないことです。サミット後、支持率が上がれば、いつ解散してもおかしくはないですが、総裁選に近づく今年の秋解散の方が可能性は高いのでは、と見ています」

 確かに早期解散には不安要素もある。今回の統一地方選を見ると、自民党の地方議員の落選が目立つ地域があり、

「自民党ブランドが落ちている」(中堅議員)

 と指摘する声もあるのだ。

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