史上最強アマ横綱「大の里」が稀勢の里を選んだ理由 日体大監督のピンハネ疑惑も影響
ピンハネ監督を説得
日体大関係者が語る。
「中村君争奪戦は、二所ノ関、宮城野両親方に加え、鳴戸親方(元大関琴欧洲)、玉ノ井親方(元大関栃東)など多くの部屋が参戦したようです。特に玉ノ井部屋は、親方と明大中野高校同窓の齋藤一雄日体大監督が強く薦めていました」
だが昨年11月、週刊新潮が弟子たちからのピンハネ疑惑を報じると、監督の影響力が低下。大学からメディア露出が禁止され、本来行われるべき大学での入門会見も開かれなかった。
「ただ、中村君とご両親は監督の承諾なしに二所ノ関入りしたくなかった。監督に逆らって入門すると、OBの集いに呼ばれないなど寂しい思いもしますし。そこで、稀勢の里が監督の説得に当たったのですが、時間が掛かり、そのせいで3月場所での初土俵は実現せず。ただ、最終的には監督が了承し、4月6日、出身校である新潟・海洋高での会見が実現したのです」(同)
部屋制度の改革
「大の里」というしこ名も発表された会見では、二所ノ関部屋を選んだ理由を、
「何の誘惑もなく相撲に集中できる街、茨城県。遠いですけど。本当に相撲しかない(以下略)」
と説明した“大の里”だが、先の関係者によると、
「早稲田大大学院でスポーツビジネスを学んだ稀勢の里は、旧態依然とした部屋制度を改革したい。なので、一般的に相撲部屋はちゃんこ2食なのに、二所ノ関部屋は朝に軽食を口にできる。土俵を2面備えるなど先進的な点も魅力的に映ったのかもしれません」
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