【天皇賞(春)】連覇を狙った「タイトルホルダー」が競走中止の大波乱 原因はリニューアルした「京都競馬場」にあった?
急激な下り坂
「もちろん生き物ですから、さまざまな敗因が考えられますが、大きく影響していると思われるのが、3年に及ぶ改修工事を終えて先日オープンし、今回の舞台になった、京都競馬場のコース形態です。向こう正面の後半から上り坂になり、3コーナー途中から、高低差4・3メートルという、急激な下り坂になっている。下りならスピードが出ても良さそうな気がしますが、話はそう簡単ではありません。下りを利用して上手に加速できる器用な馬もいれば、逆に、あまりに急すぎて、足を上手に捌けず、力んでしまう馬もいます。特にスピードタイプの馬は、下りでつまずきやすいのです。タイトルホルダーがこれまで活躍してきたのは、阪神競馬場。昨年の天皇賞(春)も、阪神競馬場で行われました。もちろんこちらにも終盤下り坂はありますが、京都と比べればとてもゆるやかで長い。京都の急な下り坂は、初体験だったわけです。ちなみに、2着のディープボンド、3着に入ったシルヴァーソニックは、この京都の坂を得意とする馬たちでした。タイトルホルダーがもし無事であれば、この経験を活かして、また京都で好走してほしいですね」
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