NHKストーカー被害者が看板番組に抜てきされていた 「局内には“なぜ彼女が?”の声がある」【スクープその後】

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“鋼のメンタル”

 3月28日付で船岡アナは不起訴となったが、禁止命令は現在も続いている。

「事件後の聞き取りで、船岡アナは“男女の関係があった”と言っていて、後輩女子アナは“男女の関係はなかった”と説明しています。局内では、男女の関係があったと見ている人の方が多いです」

 そう明かすのは、NHKの報道部門の関係者である。

「船岡アナは今後、停職3カ月の懲戒処分が出た後、テレビに映らない閑職に飛ばされるとみられています。もちろんツテがあればどこかに転職するかもしれませんが」

 一方の後輩女子アナは、

「事件などなかったかのように看板番組に出続けたため、その“鋼のメンタル”に驚く声が上がっていました。4月からは別の看板番組キャスターに抜てきされた。そのことに対して、“なぜ彼女が?”と疑問視する声が局内にはあります」(同)

 NHK関係者もこう言う。

「彼女は特段人気があるわけでもなく、アナウンススキルが人より秀でているわけでもないのに、金沢から東京に引っ張り上げられて看板番組の担当になったので、他の女子アナにしてみれば面白くない。彼女は正籬(まさがき)聡・前副会長に気に入られて引き上げられた、といわれています」

 NHKは今回の事件を受けて「職員が逮捕されたことは遺憾です。事実関係を確認し、厳正に対処します」とのコメントを発表したのみ。被害者が自局のアナウンサーであることも公表していない。

「今回の事件を把握したNHKは元々、被害者のプライバシー保護を名目に事案を隠蔽(いんぺい)してしまおうと考えていました。逮捕されたとはいえ最終的に不起訴になれば事件をうやむやにできると思っていたのでしょうが、フジテレビが事件の一報を抜いたことで目算が狂ってしまったわけです」

 と、先のNHK関係者。

「ただ、現在もNHKが今回の事件を“なかったことにしたい”と考えていることに変わりはありません。一番困るのは、船岡アナが起訴され、公判が続くような事態になること。そうなれば事件の背景にある不倫関係がクローズアップされかねない。後輩女子アナも思いは一緒で、大ごとになることは望んでいないでしょう」

NHKという組織の問題

 事件の隠蔽を画策したのかどうか、NHKに問うたところ、

〈NHKとして事実関係を確認した上で公表しました〉

 と、木で鼻をくくったような回答が寄せられた。

 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士の話。

「悪質性の低い邸宅侵入だと、起訴されることはほとんどありません。しかし、昨今、ストーカーに対して警察は厳しくなっており、今回もストーカー行為の末に事件を起こしたとなれば起訴される可能性もあります。被害者本人の処罰感情は考慮されはしますが、邸宅侵入は親告罪ではないので、それだけで決まることはありません」

 さるNHK幹部はこう苦言を呈す。

「被害者も自局の職員であるという事実は、NHKという組織が問題を抱えていることを示しています。にもかかわらず受信料を徴収される国民に対して、それを隠しているのは許されることではありません」

 こうした声は、隠蔽体質が染みついた組織の中ではかき消えてしまうのだろう。

2023年3月9日号掲載

特集「『看板女子アナ』を不倫破局でストーカー 大相撲中継の『船岡アナ逮捕』を『なかったこと』にしたいNHK隠蔽体質」より

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