初の独演会ツアー、錦鯉・長谷川の歯が全部そろった時、真っ先に食べたい物は?

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 今年6月、悲願だった全国独演会ツアーを開催する、第17代「M-1」王者・錦鯉(長谷川雅紀・渡辺隆)。独演会ではツアー用に書き下ろされたオール新作漫才に加え、二人の個性あふれる(?)幕間VTRで構成されるというが、多忙な毎日の中で、ネタはどうやって生まれるのか?(前編/後編の後編)

追い詰められないとやらない

 独演会にかけるネタについて聞いてみた。取材したのは4月末。あと2か月弱で、本番という時期である。

「いや、まだ何も決まってないんです。稽古にも入っていないし。余裕がある? いえいえ、そうではありません。やらなきゃとは思っているんですが、追い詰められないと出来上がらないんです」(渡辺)

 渡辺はそう言うが、錦鯉は2012年に結成してから間もなく、2か月に1回、ネタを10本やるというライブをこなしてきた。しかも10本のうち、5本は必ず新作ネタというものだ。同じ事務所の先輩であるバイきんぐは、2か月に1回で6本の新ネタをぶつけていたという。

 そんなハードな環境をこなしてきた渡辺が、現時点で「何も考えていない」という言葉をその通りに受け取ることはできないのだが……。例えば、酒を飲んでいても、常に周囲を観察して面白そうな人物を見つけていたり、他の客の会話に耳をそばだてたりなど、ネタの事を考えているのではないか?

「ないですないです。酒を飲むときは、楽しんで飲んでます。キャバクラでようやくシャンパンを入れられるようになったんですけど、せっかくの時間ですから、楽しんで飲んでます」(渡辺)

 錦鯉の著書『くすぶり中年の逆襲』(新潮社刊)で渡辺が述べているが、長谷川とコンビを組む前は、街で人間観察などをよく行っていた。だが、錦鯉を結成してからは、長谷川に何をやらせたら面白くなるのか、その一点でネタを作っているという。ということは、最高のネタ元は常に目の前にある(居る)わけで、眉間にしわを寄せて、真剣に机に向かって……なんてことは必要ないのかもしれない。

歯を食いしばってみたい!

 錦鯉といえば、長谷川の歯である。不摂生な生活で、30代前半から歯が抜け始め、「コンビ結成10年目の年に、歯が10本ない」のがネタになるほどだった。だが、ブレイク後から、定期的に歯の治療を続けている。

 かつては唐揚げを千切って食べたり、出てきた料理を丸呑みしていたりと、食べる事には苦労が多かった。
 
では、歯が全部そろった時、一番、食べたいのは何か?

「マカダミアナッツチョコですね。今まで、外側のチョコレートしか食べられなかったので」(同)

「食べたんじゃなくて、舐めてただけでしょ。今までは、マカダミアの部分しか頂いてないんだから」(渡辺)

「これからはナッツまで食べられるから。そうだ、あと、歯ぎしりがしたいね」(長谷川)

「止めろよ、うるせーから」(渡辺)

「あと悔しい時に、歯を食いしばることができなかった。それもこれからできるんだよ。嬉しいな!」

「嬉しいのか悔しいのか、どっちだよ!」(渡辺)

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