観客を舞台に上げて「こ~んに~ちは~!」合戦。「M-1」王者・錦鯉が語る“初独演会ツアー”
病気知らずのおじさんパワー
それにしても「M-1」優勝後、2年目となる今年も、二人はとにかく忙しい。長谷川はこの7月で52歳、渡辺は4月で45歳になった。コロナ禍も重なったが二人は感染することもなかった。「日本一元気なおじさん」を見せてくれているが、体調管理には細心の注意を払っているのかと思いきや……。
「健康維持の秘訣……なんですかね……?」(長谷川)
「僕はこの人の頭を叩いたりして、よく触るようになってから風邪をひかなくなりました。雅紀さんが免疫なんじゃないですかね(笑)」(渡辺)
「うーん……僕は前に、立川の古いアパートで暮らしていましたけど、あそこで鍛えられたんじゃないかと思います」(長谷川)
立川のアパートは謎が多かった。いつもトイレには葉っぱが落ちており、タヌキが忍び込んでいた可能性があるとか、バイト代が出たので奮発して買った唐揚げ弁当を少し残して出かけて戻ると、御飯と唐揚げが減っていたことも。
「ネズミに食われたんでしょ。それを平気で食べてたんだから、雅紀さんは何も怖いものはないでしょ」(渡辺)
しかし、不安はある。長谷川は収録の際に出るロケ弁当の食べ過ぎで、10キロほど体重が増えてしまった。
「いや、美味しいんですよロケ弁って。家に持って帰って夜中の十二時くらいにまた食べて。それを毎日繰り返していたんです」(長谷川)
かつて、長谷川は後輩芸人三人(「たまご会」と称している)と同じアパートに住んでいた。番組スタッフの計らいで、その後輩芸人たちにと渡されたロケ弁を、長谷川一人で食べてしまっていたのだという。
「配らないで一人で全部食べてたんです。じわじわと太ってきたことでそれが発覚したんです。『たまご会』のメンバーに申し訳ないですよ」(渡辺)
長谷川は最近、ジムに入会した。ただでさえ運動不足だし、この年齢だと何があるか分からない。だが、
「15分くらい自転車をこいで、あとは1時間15分、お風呂に入って帰りました。いや、お風呂が充実しているんですよ。色々なタイプのお風呂とミストサウナもあって、あれは気持ちよかった」(長谷川)
「なら、最初から自転車こいで近所の銭湯いけよ!」(渡辺)
さて、独演会だが、今回はツアー用に書き下ろされたオール新作の漫才を披露するという。果たしてどんなネタを狙ってくるのか、そして芸人としてさらなる高みを目指す二人の今の心境などを後編で。(後編に続く)