全員集合「チョットだけヨ」50周年 加藤茶が語った“秘話”とブームの“裏側”

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「やめなさい、バカ!」

「チョットだけヨ」はあっという間にブレイクし、小学生が学校や家庭でマネするように。さすがにPTAや学校も看過できず、「小学校教師の選ぶ子供に見せたくない番組」で第1位となるのだが、そんな批判などおかまいなしに、人気は拡大していく。

《「チョットだけヨ」のコントは後半のコーナーでやっていた。「タブー」の曲がかかると、ストリップの踊り子さんの真似をして体をくねらし、あおむけになって足をあげてみせ、「チョットだけヨ。アンタも好きネェ」という加藤。タイミングを見計らって、「やめなさい、バカ!」などと言って止めに入る私。これが実に難しかった。はっきりした終わりがないネタだったからだ。どんな設定で、どういうキッカケから「タブー」がかかるようにするか――。そこにも私は頭を悩ませた。手術中の手術室。心臓の音がドクンドクンと効果音で鳴っている。だんだんその音がリズムを持ってくる。やがてピンクのスポットライトが加藤に当たる。「タブー」が始まる……》(いかりや長介「だめだこりゃ」新潮文庫より)

 1973年に入っても、このブームが止むことは無く、「チョットだけヨ」のネタは様々なアイデアで放送された。そして同年4月7日、番組史上最高となる50・5%という視聴率を叩き出す。この勢いに乗り、当時、松竹系で「男はつらいよ」と併映されていたドリフ映画の第11作「チョットだけヨ全員集合!!」が8月4日に公開され、ブームは最高潮に達したのである。

 同年12月、メンバーの荒井注が「体力の限界」を理由に、翌74年3月末をもってドリフを脱退することを表明する。人気絶頂の最中の脱退に、関係者は驚いたが、荒井の代役に抜擢され、73年12月から「見習い」として番組に参加することになったのが、志村けんだった。

「チョットだけ」と言いながら50年。加藤はストリップのマネをするのを、なぜ子供が喜ぶのか、分からないままネタを続けていたという。

デイリー新潮編集部

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