昨年のキングオブコントで準優勝、「コットン」がお笑い界で“珍しいコンビ”と言われるワケ
芸人では珍しい「陽キャ」のコンビ
最近、西村真二ときょんのお笑いコンビ・コットンの姿をテレビでよく見かけるようになった。昨年10月に行われた「キングオブコント2022」(TBS系)で準優勝したことをきっかけにして、じわじわと露出が増えてきた。
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4月からは「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)と「まるごと」(静岡第一テレビ)という情報番組にもレギュラー出演しているし、彼らにとって地上波初MCとなる「目を閉じてお聴きください」(テレビ東京)も始まった。芸歴10年を超えて、コットンがようやく本格的にブレイクしようとしている。
2012年にコンビを組んだ当初は「ラフレクラン」というコンビ名だった。彼らは若手の頃から何かと注目される存在だった。西村は元アナウンサーという異色の経歴があった上に、勉強もスポーツも得意で常に人の輪の中心にいる典型的な「陽キャ」(陽気なキャラ)だった。
一方のきょんは、営業職のサラリーマンを経験してからお笑いの道に入った。抜けているところもあるが、明るく人懐っこい性格で、演技力が高くて華がある。こちらも西村とは少し種類の違う陽キャだった。コットンは2人とも陽キャのコンビだったのだ。
一定の評価を得てもテレビの仕事は増えず
実は、これはお笑い界では割と珍しいケースである。芸人を目指すような人は、自分だけの世界を持っていて、それを表現したいと思っているような人が多いため、どちらかというと陽キャは少なく、根は暗い人の方が多い。
しかし、コットンは2人とも陽キャだった。このことが良くも悪くも彼らの芸人人生に大きな影響を与えた。
見た目も芸風も爽やかだった彼らは、若手の頃から劇場では人気があり、それなりに注目されていた。しかし、明るくて器用だった彼らは、型にはまった優等生的な存在と思われやすく、劇場の人気者からテレビの人気者へとステップアップする機会をつかめず、長い間くすぶっていた。
ネタ作りにこだわってきた彼らは、2019年には「NHK新人お笑い大賞」で大賞に輝き、ネタが面白い芸人として一定の評価を得た。しかし、それでもテレビの仕事は増えなかった。
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