後藤は給料激減で「需要がなくなったのかな」 苦境に陥る「四千頭身」の今後

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真価が問われるのはここから

 もともと彼らのことを「いけ好かない若者」ぐらいに思っていた人たちからは、ここぞとばかりに批判の声が高まっているが、そこまで叩かれるほどのことはしていないのでは、と個人的には思う。

 そもそもブーム時期の人気の加熱ぶりが異常だっただけで、彼ら自身は一貫して地に足のついた活動をしてきた。

 最初の頃はネタ作りをする後藤だけが目立っていて、残り2人はお荷物キャラのイメージがあったが、現在では都築が個人でラジオ番組をやっているし、無口な石橋はサッカー、料理、筋トレなどの特技を生かし、後藤よりも高い収入を得ているという。

 そもそも、出始めの頃にはコンビやトリオのうち目立っている1人だけが注目されるのはよくあることだ。その後、それぞれの個性にスポットが当たり、目立たなかったほうが仕事を増やしていったりもする。それ自体は悪いことではない。

 四千頭身はトリオとしても「有吉の壁」(日本テレビ系)に出演しているし、打席が回ればきちんと結果を出している。現状も決して悪くはない。

 彼らは時代を見る目がないトリオではないし、芸人として先がないわけでもない。ブームという追い風なしでどこまで走れるのか、彼らの真価が問われるのはここからだろう。

ラリー遠田
1979年、愛知県名古屋市生まれ。東京大学文学部卒業。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家・ライター、お笑い評論家に。テレビ・お笑いに関する取材、執筆、イベント主催など多岐にわたる活動を行っている。お笑いムック『コメ旬』(キネマ旬報社)の編集長を務めた。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)、『逆襲する山里亮太』(双葉社)『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)など著書多数。

デイリー新潮編集部

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