暴力団員が「阪神対ヤクルト戦を観戦しただけ」で逮捕のなぜ 20年前、甲子園の外野席を牛耳っていたのはヤクザだった
〈暴力団関係者お断り〉。プロ野球の試合が開催されるすべての球場には、このような看板が掲げられている。その規約に違反したとして、阪神甲子園球場で阪神対ヤクルト戦を観戦した暴力団組員2人が建造物侵入容疑で逮捕された。なぜヤクザは野球観戦すら許されないのか――。それを理解するには、20年前にどこの球場でも当たり前のように繰り広げられていた光景を振り返る必要がある。
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「チケットあるよー。余っているなら買うよー」
2000年代初頭まで、どこの球場の周りにもこう呼びかけながら徘徊する強面のおじさんたちがいた。...