芸能界きってのプロレス好き 有田哲平が“あえて”レスラーと親しくしないワケ「むかし長州さんとの対談で…」

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オカダと長州、プロレスラーと対談してみて

――福田さんにそんな苦労が(笑)。今回の本の売りの一つが有田さんとオカダ・カズチカ選手、ジュリア選手との対談です。有田さんは実は、これまでプロレスラーとがっつり対談をしたことがあまりなかったそうですね。

 そうなんですよ。テレビ番組にゲストでいらっしゃることはあるんですけども、プロレスの話をすることは本当になかったですね。プロレスファンの思い入れは重いものが多いので、レスラーの方は答えづらいだろうし、ファンが勝手に想像している方が面白いだろうと考えていて、対談であったり、プライベートで仲良くすることもしてないですね。

 実は10年以上前、僕も長州力さんも「週刊プレイボーイ」(以下「週プレ」)で連載を持っていたときに対談企画が持ち上がったことがあったんです。

 僕は「長州さん、昔の話をするのは嫌がると思いますよ」と言ったんですが、週プレ側は「いや、長州さんもいいと言っているので大丈夫です」というので実現したんですが、対談冒頭に長州さんから「有田さん、きょうはプロレスの話はやめましょう」って言われて(笑)。

 それでも専門誌では語らない本音を引き出そうと頑張って「でも、あの時は藤波さんとそうでしたよね」と切り出したら、その瞬間に「有田さん、プロレスの話はやめましょう!」とバーンと言われて。結局人生とはとか、当時僕に子供はいなかったですけど子育ての話とかになりましたね(笑)。

――今回オカダ選手と対談されてどうでしたか。かなりプロレスについて突っ込んで話を聞かれていました。

 オカダさんって今のプロレスの代表だと思いますが、優等生的に「プロレスを今後、もっとメジャーにしていきます」だけだったらつまらなかったと思うんです。でもそうしたプロレス界のエースとしての一面と、凱旋帰国して棚橋弘至選手に挑戦表明した東京ドームの時から今こうなることは予想していたとか、わがままでエゴイストな一プロレスラーとしての一面もあって、いろいろなお話しをさせていただけて面白かったです。

――著書「純度100%!有田哲平のプロレス哲学」(ベースボール・マガジン社)でも触れていましたが、タイトルのかかっていない6人タッグマッチでのレスラーのモチベーションについて聞くのは、なかなか専門誌にはできないことです。

 プロレスラーの方ってどこの地方会場に行ったって、2・9とかで返しているから、これはどう説明できるんだろうと。新人がベテランに向かっていく。これはわかりやすいんですが、ちょっとした人たちのちょっとした6人タッグマッチをどう見ればいいのか。

 タイトルがかかっていない試合なのに、なぜプロレスラーは勝ちたいのかという点に自分の中で整理がつけば、どんなカードでも楽しめるなと思って。それをオカダさんにぶつけてみたら、面白い答えが返ってきました。オカダさんも普段プロレスファンと語ることがないそうで「なんか楽しいですね、こういうのって」と言ってくれました。

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