産経新聞、なぜ「サル発言」の小西議員に煮え切らない姿勢? 敗訴した苦い過去が

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小西氏に敗訴した過去

 新聞記者の範とされる、読売新聞OBでジャーナリストの本田靖春は生前、「新聞記者には新聞記者魂というものがある」と語った。今回、多くの与野党議員や記者がその“魂”を垣間見たはずだが、当の産経新聞はいまも沈黙したままだ。

「産経は2日の社説でも小西を〈品性欠く攻撃にあきれる〉と厳しく批判しながら、自紙への圧力には触れず仕舞い。11日に立民が小西を幹事長注意とした際も、それを淡々と報じるだけでした。本来なら一大キャンペーンを張って、小西を徹底的に糾弾するべきだと思うんですが……」

 産経の中堅記者もあきれ顔。

「恫喝された当人はもちろん、現場の記者たちの中でも“事実を報じるべきだ”との意見が大勢です。それでも上層部は動かない。“相手にするな”と冷静を装ってはいるものの、実際は訴訟をチラつかせる小西と関わることに二の足を踏んでいるのでしょう」

 確かに小西氏は永田町で「クレーマー」、相手を質問攻めにすることから「クイズ王」などと揶揄される“うるさ型”。しかも産経は過去、小西氏に敗訴した苦い経験を持つ。

「身内を守らず、議員の横暴には頬かむり。これで報道機関といえるのか」

 読者も同じ思いだろう。

週刊新潮 2023年4月27日号掲載

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